...葉子は胸に抑(おさ)えあまる恨みつらみをいい出すには...
有島武郎 「或る女」
...恨みを晴らすとか悪戯の心から出た所業であるが...
井上円了 「おばけの正体」
...欠伸をして阿Qの気紛(きまぐ)れを恨み...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...これ程恨みを受ける様な心当りは...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...ミルハは少しも恨みをいだいていないで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無限の恨みを寄せています...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな手合いは恨みを向けるだけの値打ちさえもない...
中島敦 「李陵」
...日頃親身にしているこの三郎に何の恨みがあって...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...裏工作して長年の恨みを晴らすつもりだな」「こんな場所じゃやらないぜ」「どうして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...いずれも猫は恨み深く邪気勝(まさ)った獣故...
南方熊楠 「十二支考」
...私の変わった性情は世間一般の人が認めているのですから、どこまでもあなたは御安心していてください」などと、恨みもし、泣きもして薫は言うのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...中の君はただ薫(かおる)のことでまじめに恨みを告げておいでになるものと思い込み...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...主人を恨み世をはかなんで...
柳田國男 「どら猫観察記」
...赤壁の恨みは必ず...
吉川英治 「三国志」
...佐々木道誉への恨みなどを...
吉川英治 「私本太平記」
...何でわしにさまでな恨みがあるのか...
吉川英治 「私本太平記」
...若くして逝(ゆ)くこの世に恨みも思わず――白骨となってもなお奉公の道あることを信念して死を待ったかと...
吉川英治 「新書太閤記」
...憎くもなく、恨みもふくまず、十八年間も別れていた幼少からの主従が、ふたたび盆に返って、水魚のような君臣の情契(じょうけい)を新たにしたことなので、往時の追懐だけでも、尽きないものがあるのであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??