...しかしその御文は恙(つつが)なく...
芥川龍之介 「邪宗門」
...読書人はたまさか微恙に罹りたいと思ふことすらある...
市島春城 「読書八境」
...遂げ得ぬ恋に長く苦しむよりは」「それ程まで不恙(ふつつか)な私をば」人の言葉を信じるのは...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...御身の恙なき帰国をこそ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...忽ち風かはり恙なく松前の地に渡り給ひぬ...
太宰治 「津軽」
...「恙なく帰って来られゝばよいが...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...許せど彼の恙なく陣に歸るは諾はず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...微恙あれば行かず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...運甓居雑詠百年旧府嘆二榛荊一四面山河自作レ城 十日雲容多北走 二州水勢尽西行 遠書毎托二海商至一閑話只憑二山衲迎一羇官雖レ孤幸無レ恙 回レ頭已没幾同庚公篁渡此地名区慰二老孱一風光秀偉満二衰顔一東西来合巴回水 南北相臨鼎峙山 亜竹檀欒遶二旧郭一遺民絡繹渡二荒関一晩晴試望二公篁渡一人在二灘声嵐気間一ともに山国盆地の郡衙三次の地勢風光気象を実に即いて髣髴と描出してゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...青竹に縛られた娘の恙無(つつがな)い顔と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...命恙(つつがな)く国に帰れることにきまった」「この籾が帰国のしるしというのは」「この島で死なせようつもりなら...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...ただ恙なく市(まち)を出はずれたかどうか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
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松本たかし 「松本たかし句集」
...主客今並無恙...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...北堂無恙亦堪歌」と云ひ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...正弘夫妻は幸に恙なきことを得て...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...お恙(つつが)もなく」と孔明は...
吉川英治 「三国志」
...恙(つつが)なく歩いている人影はほとんどなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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