...彼は彼自身を恕(ゆる)すやうに他人を恕す事が出来なかつた...
芥川龍之介 「山鴫」
...特に神学者や哲学者らを寛恕すべき点があるとすれば...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...それもまた恕すべき節がないではない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...恕すべき所もあり...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...主観的判断を恕す可きに非らず...
高木敏雄 「比較神話学」
...むしろこの点では私有図書の退蔵の方が社会的に恕すべき点が多い位いだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...まだ恕すべき点がある...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...場合によっては恕すべき点がある...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...とにかくインデペンデントの人にはまあ恕すべきものがあると思うです...
夏目漱石 「模倣と独立」
...立派に恕すべきであるという事が出来ると...
夏目漱石 「模倣と独立」
...恕すべく或時は貴(たっと)むべきものであるかも知れないけれども...
夏目漱石 「模倣と独立」
...ヒトラー氏の信義に悖る行動を恕すことができないのだと書いてあつたさうだ...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...有がたう御座いますと濟まして行く顏つき背さへあれば人串戲とて恕すまじけれど...
樋口一葉 「わかれ道」
...役人諸子の立場にも幾ぶん恕すべき点がないでもない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...他の悪事を見て自家の悪事を恕するの口実に用いんとするが如きは...
福沢諭吉 「日本男子論」
...しかし立法者がそれは窮迫にせまられたのであるから恕すべきものと看做したところの...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...潰すもあるいは恕すべし...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...だから彼は日乗の乱暴を寛恕すると共に...
和辻哲郎 「鎖国」
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