...彼はそのすさまじい勢いを恐れながら...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...安樂に住すること此上の望み御座無く候儘恐れながら御斷申上候』と云つて...
石川三四郎 「浪」
...土岐はまざまざと昨夜の屍体と向き合う事を恐れながら...
海野十三 「白蛇の死」
...殺されはしまいかと恐れながら今再び柵を攀じ出ようとしているところだった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ポウルが山中で老アーントネリを虐殺した顛末をお恐れながらと訴出ることの出来得る男となった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...案件を無事解決したことを恐れながらここに申し上げます...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...クリストフは言うべきことを忘れやしないかと恐れながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...恐れながら手前なぞも今度の御趣意についちゃ随分と腑(ふ)に落ちない事が御座います...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...恐れながら、わが御先代の小早川隆景公は日本第一の明将でございました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「恐れながら申上げます...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...私は恐れながらと名乗って出る積りでしたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何卒今暫く御滞留遊ばされ候儀然るべくと恐れながら奉り存じ候...
服部之総 「新撰組」
...盛国 恐れながら...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...彼等から何の理由もなしに輕蔑するやうな樣子をされはしないかと恐れながら...
堀辰雄 「葉櫻日記」
...この偉大なる瞬間を恐れながらも...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...董卓が、怒るのを、あたかも痴児の囈言(たわごと)のように、苦笑のうちに聞き流して、「恐れながら、それはよろしくありません...
吉川英治 「三国志」
...古来からの山門の伝習をお破りあそばしては、恐れながら、一山の衆(もの)が、不法を鳴らして、うるそう騒ぎはいたしませぬか」「慈円(じえん)が、身にひきうけたと申せ...
吉川英治 「親鸞」
...もう日も(かげ)つた山蔭の溪ばたの風を恐れながらも着物を脱いで石の上に置き...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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