...仰せを蒙(こうむ)った三右衛門は恐る恐る御前(ごぜん)へ伺候(しこう)した...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...恐る恐る下を見下しました...
芥川龍之介 「杜子春」
...そんな風をした女をつれて松屋へ入って行くのが冷汗をかくようであったが誰れも知った人間に遭(あ)いはしないだろうかと恐る恐る二階に上ってゆくと...
近松秋江 「うつり香」
...「お待ちに、ござりまするが」三度目の使が、襖外で、恐る恐る、声をかけた...
直木三十五 「南国太平記」
...恐る恐る三太夫の声として...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐る恐る近寄って来たが...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...恐る恐る高き台を見上げたる行人(こうじん)は耳を掩(おお)うて走る...
夏目漱石 「薤露行」
...「ヘエ――」お楽は恐る恐る樽(たる)の呑口を捻(ひね)って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恐る恐る半身を出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不図思い返したように恐る恐る袂から例の櫛をそっと出して...
松永延造 「職工と微笑」
...夫人になにやら恐る恐る言葉をかけているからである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...お里は恐る恐る先刻の半襟店の飾窓に目をやつた...
水野仙子 「神樂阪の半襟」
...団長たる特務曹長殿に恐る恐るまだ何かお取り調べがありますかときいたら首を振られた...
武者金吉 「地震なまず」
...ほとんど恐る恐る...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...思わず膝を進めながら恐る恐る尋ねた...
夢野久作 「少女地獄」
...やがて何事かを警戒するように恐る恐る問い返した...
夢野久作 「霊感!」
...恐る恐る揃って出た村長(むらおさ)や百姓たちに向って...
吉川英治 「三国志」
...死にたい!」恐る恐る...
吉行エイスケ 「女百貨店」
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