...恐さも不安も知らないように見えた...
海野十三 「火星探険」
...群衆は恐さも忘れて...
海野十三 「空襲葬送曲」
...もう恐さも恥かしさもない...
海野十三 「大脳手術」
...どんなものも噛み碎き嚥み下ろし飽くを知ら無い恐さを感じる...
千家元麿 「自分は見た」
...側ではし切り無しに電車が通る深山の奧から一匹仲間に別れて來た小猿はひもじいのか恐いのか眠りもしないで寒い空氣の中で恐さうに眼を光らして居る...
千家元麿 「自分は見た」
...それが恐さに出かけて来る時は気が進まなかったのが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...クリストフは恐さにひかれて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の童心にもそれは異常な好奇心とも恐さともつかないものを抱かせていた...
吉川英治 「私本太平記」
...恐さも忘れるんです...
吉川英治 「小説のタネ」
...――都に遊学した最初の日からの妙な機縁で、この男に、酒の味を教えられ、この男の、情的な一面に、親しみ馴れて、いつか、恐さもなく、またなき友みたいに、交わって来たが、考えてみると、これは大変な珍客である...
吉川英治 「平の将門」
...将門の恐さというものを彼ほど知っている者はない...
吉川英治 「平の将門」
...死の恐さよりもおそろしい速さで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...毛の根に迫ってくるような恐さと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いくら逃げても逃げても恐さが振り捨てられなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...恐さに顫(ふる)えながらも低く答えた...
吉川英治 「無宿人国記」
...二十四歳にもなったが、父の恐さは、幼少と変らなかった...
吉川英治 「柳生月影抄」
...使い先から家へ寄ったりしても決して家へ上げてはならないぞ」と、母も云われ、ぼくも云われていた事なので、父の顔恐さに、思い止まって、途中から空(むな)しく帰ってしまったのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...体験を持たない仕事へ践(ふ)み出す恐さと...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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