...併し、如何に恥しいからと云って、恋する心は、どうにも出来ぬ真実である...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...恋することも、しようと思えばすぐできそうなところまで来ている...
谷崎潤一郎 「鍵」
...姪が私の友達をひそかに恋するやうになつて行くことを書いた...
田山録弥 「ある日」
...唯だ政権に恋する党員は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...例えば……瀬川を恋するように……...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...――盲目的に恋する者はいざ知らず...
豊島与志雄 「塩花」
...また一つには恋する者の注意深い本能からだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...恋する者の敏感さで...
野村胡堂 「江戸の火術」
...いぢらしくも恋を恋する少年の日の可憐な真情を訴へた彼の『抒情小曲集』であつた...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...すべての恋する人々は...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...一人の女性をめぐって二人の男性が恋するのは珍しくないが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...涙をこぼして恋するわ...
牧野信一 「ランプの明滅」
...雪之丞は、恋する女の、激しい、強い視線に、沁み入るような瞳を返して、「必ずともに、明日にもまた、お目通りいたしまする」二人の今夜の逢瀬(おうせ)は、それで絶えて、それからの雪之丞は、心の中で、この世の鬼畜の頭目(かしら)と呪う三斎から、聴きたくもないほめ言葉を受けにゆく外はないのであった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...アフリカの牝豹が守備兵を恋するというようなことは...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...中宮を恋するあるまじい心が...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恋する人の頼みにします八月もどうやら過ぎてしまいそうな空をながめて私は煩悶(はんもん)しております...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...朝日さす光を見ても玉笹(たまざさ)の葉分(はわけ)の霜は消(け)たずもあらなん私の恋する心を認めていてくださいましたら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恋する人はどんなに寂しい気持ちになっているかを思いやってくださらないのは冷淡にすぎます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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