...キリストを恋い恋うて...
有島武郎 「或る女」
...両親を恋うるセンチメンタルな可憐(かれん)な少女にかわるが...
海野十三 「爆薬の花籠」
...人は人を恋う...
種田山頭火 「片隅の幸福」
...秋の風招く尾花につまされて千草を分けて入る山に夫(つま)恋う鹿の叫び鳴くと...
直木三十五 「南国太平記」
...妻恋う鹿と申しまして...
中里介山 「大菩薩峠」
...母のふところを恋うる郷愁の子守唄である...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...十六の娘がその人の情(なさけ)を恋うという...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...――恋草を力車に七車、積みて恋うらく、わが心はも...
林芙美子 「新版 放浪記」
...一層高い海抜を恋うて...
正木不如丘 「健康を釣る」
...真寂しい曇天或は雨日の景をも恋うものである...
室生犀星 「庭をつくる人」
...白い獄舎虱(ひとやじらみ)が這い出て共に太陽を恋うていたかもしれない...
吉川英治 「私本太平記」
...義経を恋いに恋う想いを...
吉川英治 「随筆 新平家」
...一人の弦之丞を恋う...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そしてまだ乳恋うさかりの牛若と...
吉川英治 「源頼朝」
...のち貴妃を恋うのあまり...
吉川英治 「宮本武蔵」
...恋う人の消息もきっと知れよう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...熱烈に完全を恋うる心のまじめさをも疑うことができぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...恋うべき限りを恋うた...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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