...しかもその愚に恋々たる私自身の意気地なさを憐れまずにはゐられないのである...
芥川龍之介 「後世」
...我輩は米人の平和に恋々たるを徳とし...
大隈重信 「文明史上の一新紀元」
...すわり心地の悪くない俄か公爵の待遇に対する恋々たる執着心やら...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...傍観者の地位に恋々(れんれん)として離れられないのか...
中島敦 「悟浄出世」
...其光景を思い浮べて恋々たるのである...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...如何となれば世間往々旧時の教育法に恋々する者あるをもって...
福沢諭吉 「政事と教育と分離すべし」
...当時全盛に全盛を極めたる重井の虚名に恋々(れんれん)して...
福田英子 「妾の半生涯」
...そが細君すらも悉(ことごと)く虚名虚位に恋々(れんれん)して...
福田英子 「妾の半生涯」
...その注意の眼に加へて恋々の想ひを含めて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...恋々たらざるを得ないわけね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今迄うぬらが当てがわれていたケチックサイ屋台骨に恋々としてしがみ附いていようと言う量見を捨て切れないために...
三好十郎 「好日」
...いつまでも恋々(れんれん)と女子供などと別離をかなしんでおるか...
吉川英治 「黒田如水」
...けれど、公卿百官のうちには、長い歴史と、祖先の地に、恋々と涙して、「ああ、遂に去るのか」「長生きはしたくない」と、慟哭(どうこく)している老官もあった...
吉川英治 「三国志」
...愚かな後悔に恋々とご苦悶あるか...
吉川英治 「三国志」
...今ニ至ッテ恋々ト忘レズ...
吉川英治 「三国志」
...旧態の将軍家をなお恋々と奉じている...
吉川英治 「新書太閤記」
...死にたくないが当りまえじゃ」何たる恋々の多い人か...
吉川英治 「新書太閤記」
...乳くさい感傷に恋々と心を揺すられ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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