...水島室山の戦ありてより連勝の余威を恃める平氏が...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...万一の救援を恃(たの)んだわけであるが...
海野十三 「千早館の迷路」
...何ぞは恃もしき心もなく...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...味方の優勢を恃(たの)み切って...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...供廻(ともまわ)りの多勢なのを恃み...
中島敦 「山月記」
...彼(かれ)の手(て)に完全(くわんぜん)に保(たも)たれたものは彼(かれ)が自分(じぶん)の手(て)を恃(たの)んで居(ゐ)る唐鍬(たうぐは)のみである...
長塚節 「土」
...それは主體が自らの力を恃みわが本然の姿である眞の有限性を脱却し...
波多野精一 「時と永遠」
...「やがて彼はその恃(たの)める天幕より曳離(ひきはな)されて懼怖の王の許(もと)に駆(おい)やられん」(7)Antonie Charles Louis Colinet Lasalle(一七七五―一八〇九)――ナポレオン一世の部下の有名な将軍...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...いまや邦夷は家来に恃(たの)んでいることも出来なくなった...
本庄陸男 「石狩川」
...官蔵の女(むすめ)は恃(はゝ)を失つた後十一年...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そして内に恃(たの)む所があって...
森鴎外 「渋江抽斎」
...世界に恃(たの)むに足るものは自我の外には無い...
森鴎外 「妄想」
...そしてそれがまたバックの矜恃でもあつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...また恃むは、我に抗(あらが)ふ力残れり、負傷(てお)ひし獣(けもの)も猶その角(つの)を敵に向くる如く...
與謝野寛 「妄動」
...大いにそこは恃(たの)むべき拠点であるにもかかわらず...
吉川英治 「上杉謙信」
...自暴(やけ)と遺恨と衆を恃(たの)んで...
吉川英治 「剣難女難」
...血気の勇を恃(たの)んではいけない」かくの如く彼は動かず逸(はや)らずまた乗じられなかった...
吉川英治 「三国志」
...権門を恃(たの)んで...
吉川英治 「治郎吉格子」
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