...更に恃むところなし...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...因襲と傳統に患いされた貴族的矜恃のためでもあったようである...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...多勢を恃(たの)む猿どもはいよいよ驕慢(きょうまん)でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中島敦 「河馬」
...供廻りの多勢なのを恃み...
中島敦 「山月記」
...彼(かれ)の手(て)に完全(くわんぜん)に保(たも)たれたものは彼(かれ)が自分(じぶん)の手(て)を恃(たの)んで居(ゐ)る唐鍬(たうぐは)のみである...
長塚節 「土」
...それは主體が自らの力を恃みわが本然の姿である眞の有限性を脱却し...
波多野精一 「時と永遠」
...貞之介は恃(はゝ)を失つた直後に...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...心自(みずか)らこれを恃(たの)んでいた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...本より恃む可からざるに似たり...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...だから実さんの恃むところは唯一つ「不退転の勇気」そのものである...
夢野久作 「実さんの精神分析」
...剣に恃(たの)み剣に迷い剣に執着しておられる...
吉川英治 「剣の四君子」
...しかも自分たちの蛮勇と野性とその風習に驕(おご)り恃(たの)むこと強く...
吉川英治 「三国志」
...――恃(たの)みと待っていた六角時信が...
吉川英治 「私本太平記」
...数ある家中のうちでも一(ひと)かどの士と恃(たの)める男を選んだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...この戦列に恃(たの)んでいられるかどうかも甚だ疑わしいのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...一時政の力を恃(たの)みとはしていない...
吉川英治 「源頼朝」
...縒(よ)り合せた紅白の色も分らぬほど古びている木綿の綱――鰐口(わにぐち)の鈴から垂れている一条の綱――(恃(たの)め...
吉川英治 「宮本武蔵」
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