...欧州政治の大舞台において咄々(とつとつ)驚くべき怪しむべきの奇舞を演ぜしめたるゆえんのものはこの旧分子の力なり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...わたくしを遇する態度の馴々し過るのを怪しむかも知れない...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...怪しむべきは封筒の上部が無造作に破り去られてゐて...
永井荷風 「来訪者」
...お酌(しゃく)ならば……」お豊も自ら怪しむほどに言葉が砕けてきた...
中里介山 「大菩薩峠」
...さのみ怪しむべきこともありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつとなくやみけり」この怪しむべき囃子の音が...
中里介山 「大菩薩峠」
...けっして怪しむにたりないであろう...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...こうした行列を怪しむものは一人もないのだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...格別怪しむようなこともなくそのまま見過ぎて池の傍を立去ろうとしたとたん青銅(ブロンズ)の鶴は世にも清らかな声で歌を唄い出したのである...
久生十蘭 「魔都」
...忠利が自分の癖を改めたく思いながら改めることの出来なかったのも怪しむに足りない...
森鴎外 「阿部一族」
...金遣いも綺麗だったから誰も怪しむ者はなく...
夢野久作 「暗黒公使」
...只驚くべき怪しむべき事ばかりで...
夢野久作 「鼻の表現」
...怪しむべき政府の真情を暴露する...
横光利一 「上海」
...彼の猜疑(さいぎ)もついに怪しむ辞句を見出せなかった...
吉川英治 「三国志」
...行方を晦(くら)ましたとて怪しむにあたらない...
吉川英治 「新書太閤記」
...宋江は怪しむ人々の目へ言って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その顔いろを怪しむ者もなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...彼の身の上に関する最も不名誉な怪しむべき噂を耳にした人々でも...
渡辺温 「絵姿」
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