...幽冥(ゆうめい)の力の怪しさに驚かないではいられませんでしたが...
芥川龍之介 「妖婆」
...怪しさうに見詰めてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...モロー彗星(すいせい)のすがたは怪しさを加えていった...
海野十三 「火星兵団」
...余りの怪しさに、ギョッとして、暫くは夢とも現(うつつ)とも判じ兼ねたが、やがて、気を取直してよく見ると、この浴室の不思議な構造が分って来た...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...二階の机の上が怪しさうだ...
小穴隆一 「二つの繪」
...工女は怪しさうに見ながら身體をずつと前へ屈める...
長塚節 「開業醫」
...誰の目にも怪しさや不調和さは毛程も感じさせない人柄です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その時になつて初めて彼の様子の怪しさに気づいた...
牧野信一 「毒気」
...その怪しさを又何より尊しとせねばなるまいと思へる...
室生犀星 「愛の詩集」
...この家中に充ち満ちている不思議さ……怪しさ……気味わるさ……が一時に私に襲いかかって頭の中で風車(かざぐるま)のように回転し初めたからである...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...この美しさ、楽しさ――この不思議さ、怪しさを...
夢野久作 「鼻の表現」
...女の胸の怪しさよ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...小学生が四五人怪しさうにこれを見て通つた...
與謝野晶子 「帰つてから」
...――幼い耳に沁(し)みたそのふしぎさやら怪しさが...
吉川英治 「私本太平記」
...自分でその気心の怪しさを意識しながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それは猫が舌ツヅミでも打つような怪しさに聞えた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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