...怪しげな鷙鳥が十羽となく...
芥川龍之介 「地獄変」
...怪しげな厳(おごそか)さがございました...
芥川龍之介 「地獄変」
...押入れの中にある怪しげなものなどを...
海野十三 「三人の双生児」
...怪しげな髯男の顔が薄ボンヤリと見えた...
海野十三 「地球盗難」
...しかしあの上の怪しげなる怪物の姿を永く見つめていると...
海野十三 「地球発狂事件」
...自由主義者の進歩性ほど怪しげなものはないということが判ろうと思う...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...怪しげな男に後をつけられて...
永井荷風 「雪の日」
...小錦等もそん時三味線屋へ泊つたんだ彼の思ひの外なる饒舌を聞いて居るうちに月はずん/\上つて怪しげな雲も漸く手を擴げてきたので余はもういゝ加減に舟を返すべく命じた...
長塚節 「土浦の川口」
...裏に廻ると怪しげながら住居になっており...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...神戸へ行つてHotel Essoyanといふ露西亞人の經營してゐる怪しげなホテルに泊つた時...
堀辰雄 「鳥料理」
...この鍛冶小屋に泊って仮面(めん)を盗み去った怪しげな女と...
吉川英治 「江戸三国志」
...怪しげな人影が見える」「オオ曲者(くせもの)」と...
吉川英治 「江戸三国志」
...怪しげなカンテラの燈火に油の煮えが煙りたち...
吉川英治 「折々の記」
...そんな怪しげなものをこの城中へ入れて召使っている私のようなものを...
吉川英治 「黒田如水」
...疾風を衝いて怪しげな男の後ろへ追いかかった...
吉川英治 「剣難女難」
...兵が捕えて来た怪しげな法師は...
吉川英治 「私本太平記」
...その頃の怪しげな流布本の武蔵伝をそのまま踏襲して...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...舞台(まいゆか)に坐って、笛を構え、撥(ばち)を把(と)っている、古雅な近衛舎人(このえとねり)たちの風俗を写した山神楽師(やまかぐらし)の、怪しげな衣裳も、金襴(きんらん)のつづれも、庭燎(にわび)の光は、それを遠い神代の物に見せるのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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