...先つごろ、その夫人のわれに申されけるは、「このほど、怪しき事あり...
芥川龍之介 「るしへる」
...この獸の赤き目には、怪しき光ありて、我を引き寄せんとする如し...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...心弱き女房も、直ちにこれを、怪しき海の神の、人を漁(あさ)るべく海から顕(あら)われたとは、余り目(ま)のあたりゆえ考えず...
泉鏡花 「海異記」
...少しも怪しき筋なく...
井上円了 「おばけの正体」
...怪しき記号日本機の姿が見えなくなってしまうと...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...怪しきドクトルは...
海野十三 「地球盗難」
...怪しき男が現われて邸内をウロウロしているそうだよ...
海野十三 「蠅男」
...また怪しき男ですか...
海野十三 「蠅男」
...怪しき女は受話器をその場に抛(ほう)りだしたものらしい...
海野十三 「蠅男」
...怪しき無形の毒矢にでも...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...老いても一門の支柱(しちゆう)となれる入道相國は折柄(をりから)怪しき病ひに死し...
高山樗牛 「瀧口入道」
...怪しきまで奇(く)しき縁なれ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...実(げ)にや怪しともまた怪しき限りである...
永井荷風 「妾宅」
...されば旅人よ踏み迷ふ山路に日のくれて怪しき跫音きくとてもゆめ/\後をな見たまひそ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...その筆算の加減乗除も少しく怪しき者においてをや...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...かえってその体裁の怪しきがために...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...怪しき大きな風呂敷様の物...
南方熊楠 「十二支考」
...四の老猴が番していて怪しき事あれば急に叫んで警報する事...
南方熊楠 「十二支考」
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