...先つごろ、その夫人のわれに申されけるは、「このほど、怪しき事あり...
芥川龍之介 「るしへる」
...皆わが怪しき夢に入りぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...そは怪しき力我を引きて汝が圈(わ)の中に入るればなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...怪しき病ある人の如くにして...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...轢々と地底深く何物かを引きずるような怪しき物音が聞えてくるのに気づいたろう...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...怪しき泊り客不思議な脅迫状の配達方法であった...
海野十三 「蠅男」
...その怪しき大火光の元が分るような...
海野十三 「○○獣」
...怪しき声賊はまんまと逃げ去った...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...づか/\と青木子の面前にすゝみ出でゝ怪しき目礼すれば...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...終に怪しき提携を約したり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...五日早朝怪しきもの一人召捕り篤(とく)と取調べ候処...
中里介山 「大菩薩峠」
...怪しき光が引窓を洩(も)る初秋(はつあき)の日影にかがやいている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...怪しきは落散(おちちり)し紙切れにいつ認めしか受取一通...
樋口一葉 「大つごもり」
...樓の主が大切がる樣子(さま)も怪しきに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...殊に怪しきは我が故郷の昔の庭園を思ひ出だす時...
正岡子規 「わが幼時の美感」
...烟霧中怪しき物ありて...
南方熊楠 「十二支考」
...眺めて居る内に僕の連想はいつしかかの怪しき星の夢に来た...
村山槐多 「殺人行者」
...御辺の怪しき遍歴と...
吉川英治 「私本太平記」
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