...僕の如く耳の怪しきものにはまことに便利なる会話法なり...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...怪しき老女をも忘れ果てつ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...唯だ怪しきは此祭我生涯の境遇を一變するに至りしことなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...耳を裂くやうなる怪しき雜音起りぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...きらりと輝く照魔鏡に怪しき人影映りけるにぞ...
泉鏡花 「活人形」
...怪しき声音に驚かせしに...
泉鏡花 「活人形」
...例の怪しきうめき聞こゆるにぞ...
井上円了 「おばけの正体」
...掌(てのひら)の大きさくらいの怪しき光を放つ...
井上円了 「おばけの正体」
...男は怪しき靨(えくぼ)のなかに捲(ま)き込まれたままちょっと途方に暮れている...
夏目漱石 「虞美人草」
...父はいかさまに為(な)し給ふらんなど怪しき事を思ひよる...
樋口一葉 「あきあはせ」
...と母親怪しき笑顏をして少し經てば愈(なほ)りませう...
樋口一葉 「たけくらべ」
...今日の酉の市目茶/\に此處も彼處も怪しき事成りき...
樋口一葉 「たけくらべ」
...怪しき芽をあらはしゝ者あり...
正岡子規 「小園の記」
...烟霧中怪しき物ありて...
南方熊楠 「十二支考」
...殊に自分は燈火すくなき場末の小路の探偵小説を連想せしめる様な怪しき暗を潜る事が無上に好きである...
村山槐多 「殺人行者」
...尊兄は怪しき金屬の内部にある最も緻密な幽暗な光と相對してゐる...
室生犀星 「聖三稜玻璃」
...怪しき一軒の料理屋の二階に登つて行つた...
若山牧水 「木枯紀行」
...台所の上に当る怪しき部屋へ押込まれた...
若山牧水 「木枯紀行」
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