...實以て怪しからん次第だと御意あつた...
石川三四郎 「浪」
...「怪しからん事を云うな...
泉鏡花 「婦系図」
...わたくしに二つも三つも嚏をさして置きながら知らん顔をしているんだから怪しからんですよ」「あの...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ただ主人が庭に殺されておろうという際に主人の物を横取りするとは実に怪しからんじゃないか?」「吾輩は愉快なるべき長の生涯の間に莫大な財物を横取りされたんじゃ」怪しい老人はかっとしたように答えた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...友人を誣いるのは怪しからん...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...怪しからんというのである...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...その三十万倍もの水が蒸発するのは怪しからんと言ってみても...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...どうも怪しからん...
夏目漱石 「それから」
...「怪しからん奴だ...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...「怪しからん」といわれても...
火野葦平 「花と龍」
...役者の病休七人もあり、怪しからん...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...怪しからんぞ!」細君は夫のことなど毛程も意識にいれてゐないらしく息を殺して舞台を眺めてゐた...
牧野信一 「再婚」
...怪しからんぢやないか!」と肩を突き出して唸つた...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...あの春子つう人を金吾君が好きになってるのばなんか怪しからんことのように見るだなあ...
三好十郎 「樹氷」
...ひそかに探索が廻っているという状態だそうだ」「そいつは怪しからん...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...それを私憤にまかせてみだりに斬り殺したのは怪しからん」と...
吉川英治 「三国志」
...汝はほとんど官務を見ていないというじゃないか」「ぼつぼつやろうと思っている」「怪しからん怠慢だ...
吉川英治 「三国志」
...お迎えとは怪しからんはなしじゃが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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