...引出したのは、細長い小さな紙で、字のかいたもの、はて、怪しからんが、心配には及ばぬ――新聞の切抜であった...
泉鏡花 「婦系図」
...何処其処(どこそこ)の喫茶店が珈琲を値上したのは怪しからんとか...
梅崎春生 「風宴」
...怪しからん奴じゃ」「まあ...
海野十三 「共軛回転弾」
...怪しからん)奴さん自暴自棄(やけくそ)になって...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...有用動物をこんなに沢山殺して怪しからんというわけで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...君が昔の長井代助にならないのは怪しからん...
夏目漱石 「それから」
...手さぐりでそっとお源の銀の平打ちを引きぬいておいたんです」「怪しからんやつだの」「……次の日になって簪の紋を調べて見ると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...先日も能勢妙子を無断でエノケンへ出したり、甚だ怪しからん...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ものゝ云ひ振りの方が寧ろ怪しからんよ...
牧野信一 「鱗雲」
...怪しからん奴はあの圓太で...
正岡容 「小説 圓朝」
...柴田環という女は怪しからん奴だ...
三浦環 「お蝶夫人」
...」「三田さん三田さんと、若い男ばかりちやほやしやあがつて、怪しからんぞ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...僕が一度だって怪しからん振舞に及ばないことを考えたって...
「鏡の中の月」
...受禪だの放伐だのと云ふ怪しからん事をした時代を...
森林太郎 「ロビンソン・クルソオ」
...「怪しからん奴だ」と...
吉川英治 「三国志」
...怪しからん」と丞相府へやってきて...
吉川英治 「三国志」
...――これは怪しからん...
吉川英治 「私本太平記」
...「怪しからん沙汰だ」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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