...別に怪しいものではなく...
芥川龍之介 「妖婆」
...怪しいお客なら、特にていねいに応待をして、応接室へご案内しなさい」「それでは、あべこべですね...
海野十三 「金属人間」
...二人の怪しい男は...
海野十三 「大空魔艦」
...まさか真昼間怪しい奴が庭に隠れていることもあるまいと...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...私は何とも云えない怪しい気持になったものでした...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...それは実の血を分けた叔父様じゃありませんか』『叔父様だから怪しいのでございますよ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...一応調べて見た上でもしいよいよ怪しいときまれば殺されるかどうかするところだったそうだ...
大杉栄 「日本脱出記」
...提灯をつけ大きな荷物を積んで通り過ぎた怪しい荷車が...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...ちょっと用足しに……」お角としては怪しいほど神妙に返事をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんなことを考えて、竜之助は、ともかくも、この声のする方へ近づいて行くと、「これはこれは、あなた様は、いずれにおすまいでいらせられまするか」「高台寺の月心院に」「ええ、何と仰せられました」堂守の尼が聞き耳を立てました様子ですから、竜之助は重ねて、「月心院の庫裡(くり)に、しばらく世を忍んでおりまするが、今晩、月がよろしいようですから、ついうかうかと出て参りました」「まあ、その月心院の庫裡と申しますのを、あなた様は御承知の上でおすまいでございまするか」「いや、何も知らない」「それでは、お話し申し上げますが、その前に、おたずね申し上げて置きたいことは、あの庫裡の中で、夜分になりますると、毎夜、怪しい物をごらんあそばしまするようなことはござりませぬか」「左様――」と竜之助は、問われてはじめて思案してみたが、何を言うにも昨今のことで、しかも、同居は血の気の多い幾多の壮士共だから、特に、怪しいとも、怖(こわ)いとも、感じている暇がないのでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...何にも怪しいものが落ちているはずがないとは思った...
夏目漱石 「明暗」
...「成程、これは可怪しい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――矢張りあのお夏という娘が怪しいんじゃありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...少しでも怪しいことがあれば...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見た限り怪しいものはない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...決して怪しい者じゃありません」悲鳴に似た声で手を振るのを...
吉川英治 「江戸三国志」
...日ごろ怪しいと見ている武門たちを...
吉川英治 「私本太平記」
...またここに怪しいのは娘の棗(なつめ)の部屋...
吉川英治 「増長天王」
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