...天狗の性来さてこの天狗(てんぐ)と申(もう)すものの性来(せいらい)――これはどこまで行(い)っても私(わたくし)どもには一(ひと)つの大(おお)きな謎(なぞ)で...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...性来婦人といふものにあまり趣味を持つてゐなかつたこの軍人大統領は...
薄田泣菫 「茶話」
...その欲望を殺すわけにはゆかない性来を有(も)っていて...
高村光太郎 「自分と詩との関係」
...もともとそういう性来を持たない者の強引の書となると多くは俗臭に堕する傾がある...
高村光太郎 「書について」
...性来の巧妙なる話術...
谷崎潤一郎 「客ぎらい」
...めづらしや女性来訪...
種田山頭火 「其中日記」
...元々木や石で出来上ったと云う訳ではないから人の不幸に対して一滴の同情くらいは優(ゆう)に表し得る男であるがいかんせん性来(しょうらい)余り口の製造に念が入(い)っておらんので応対に窮する...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...性来(しょうらい)構わない性分だから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...小六は腹の中でこれが兄の性来(うまれつき)の弱点であると思い込んでいた...
夏目漱石 「門」
...私は性来(しょうらい)騒々(そうぞう)しい所が嫌(きらい)ですから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...性来とはいいながら...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...性来おとなしき上に我が言ふ事の用ひられねばとかくに物のおもしろからず...
樋口一葉 「たけくらべ」
...……性来下司にして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...性来エゴイストである私が...
牧野信一 「環魚洞風景」
...性来なまけもので...
松本泰 「日蔭の街」
...ご不審を受けたも尤(もっと)もでござるが、この新九郎と申す者は拙者の弟でござりますが、性来の小胆者、その上お恥しいが武芸嫌いで太刀持つ術(すべ)も知りませぬゆえ、かような場合に出会っても兄と共に抜合せもせず、ご覧のとおり蒼ざめて物蔭に隠れていたのでござる...
吉川英治 「剣難女難」
...又性来(せいらい)が勝気だし――一面には又...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...小次郎は、性来、馬が好きだ...
吉川英治 「平の将門」
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