...おのが素性来歴を語れば...
巌谷小波 「こがね丸」
...性来珍らし物好きであったから画名を売るよりは博覧会が珍らしかったのである...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...蚯蚓と蓑虫とは性来のむっつりやで...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...性来(うまれつき)父に及ばない僕等兄弟は父の才能を二人で分担して...
薄田泣菫 「茶話」
...弁当をぱくついてゐた雪堂といふ百人頭は性来(うまれつき)齦(はぐき)の勁(つよ)い...
薄田泣菫 「茶話」
...性来(うまれつき)歯が達者なので...
薄田泣菫 「茶話」
...もしか性来(うまれつき)脚が達者だつたら...
薄田泣菫 「茶話」
...性来の御経験が無いのはあなたの幸福ではありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...性来頑健は彼は死ぬ二三年前迄は恐ろしく威勢がよかった...
長塚節 「太十と其犬」
...元々木や石で出来上ったと云う訳ではないから人の不幸に対して一滴の同情くらいは優(ゆう)に表し得る男であるがいかんせん性来(しょうらい)余り口の製造に念が入(い)っておらんので応対に窮する...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...又ブリュー・ブラックの性来嫌(きらい)な余は...
夏目漱石 「余と万年筆」
...(五月五日)二○余は性来臆病なので鉄砲を持つことなどは大嫌ひであつた...
正岡子規 「病牀六尺」
...性来の吏才(りさい)が役に立(たっ)て...
松崎天民 「友人一家の死」
...蕎麦だけは性来生粉が作りやすく...
柳田国男 「木綿以前の事」
...性来無口の私は、その配達手君と物をいったことがなかった...
夢野久作 「眼を開く」
...虎は性来、敵が尾へ廻ることはおよそ嫌いだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...こういう世話になるのを好まない性来の勝気が――むしろ無念そうに顔の底に潜んでいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼の性来多感の血は...
吉川英治 「山浦清麿」
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