...おのが素性来歴を語れば...
巌谷小波 「こがね丸」
...性来珍らし物好きであったから画名を売るよりは博覧会が珍らしかったのである...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...残花は性来ミスチツクの好きな心霊信仰の男で占ひ人相は何より好物...
内田魯庵 「人相見」
...不仕合せにもこの元孝は性来(しやうらい)ひどい慌て者だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...性来(うまれつき)歯が達者なので...
薄田泣菫 「茶話」
...加うるに性来の図々(ずうずう)しさを以(もっ)て...
太宰治 「虚構の春」
...など、多少、いやしく調子づいたおしゃべりはじめて、千里の馬、とどまるところなき言葉の洪水、性来、富者万燈の御祭礼好む軽薄の者、とし甲斐(がい)もなく、夕食の茶碗、塗箸もて叩いて、われとわが饒舌に、ま、狸(たぬき)ばやしとでも言おうか、えたい知れぬチャンチャンの音添えて、異様のはしゃぎかた、いいことないぞ、と流石(さすが)に不安、すこしずつ手綱引きしめて、と思いいたった、とたんにわが家の他人、「てれかくしたくさん...
太宰治 「創生記」
...性来(せいらい)武ばったことのすきなたちで...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...めづらしや女性来訪...
種田山頭火 「其中日記」
...性来音楽好きでありながら...
萩原朔太郎 「ラヂオ漫談」
...書状には……性来下司にして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...(五月五日)二○余は性来臆病なので鉄砲を持つことなどは大嫌ひであつた...
正岡子規 「病牀六尺」
...性来なまけものの私は...
松本泰 「日蔭の街」
...農業者がその性来の怠惰心を克服し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ご不審を受けたも尤(もっと)もでござるが、この新九郎と申す者は拙者の弟でござりますが、性来の小胆者、その上お恥しいが武芸嫌いで太刀持つ術(すべ)も知りませぬゆえ、かような場合に出会っても兄と共に抜合せもせず、ご覧のとおり蒼ざめて物蔭に隠れていたのでござる...
吉川英治 「剣難女難」
...初めて男を知ったなどという生やさしいものではないその性来の性に...
吉川英治 「新・水滸伝」
...虎は性来、敵が尾へ廻ることはおよそ嫌いだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...性来の淫婦といっても...
吉川英治 「新・水滸伝」
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