...いゝ加減に怠惰な日を送つてゐた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...人間もこの規則に漏れず、体質のすぐれた者、勤勉なる者、運のよき者が、体質の劣った者、怠惰なる者、運の悪き者に比していっそう多くの財産を蓄積し使用すべきはもとより理の当然で、万人が万人ことごとく財産を平等にするというごときは、とうていできぬことである...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...餓えたトルコ人や怠惰なアブハジヤ土人〔(黒海東北岸およびコーカサス山中に住む一民族)〕のうろついているこの海辺には...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...不治の怠惰な性質のために...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人生の怠惰な享楽を事とするようになってしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...怠惰な愛着で同じ古い書物を際限もなく読み返していた彼女は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...無為怠惰な成金の次男坊で...
豊島与志雄 「常識」
...彼らほど公然と軽佻(けいちょう)で怠惰なるものはなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...猶極めて怠惰な立向ひ方と云へよう...
中原中也 「新短歌に就いて」
...なんといふ怠惰な日だらう運命はあとからあとからとかげつてゆきさびしい病鬱は柳の葉かげにけむつてゐる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...彼らがこれまで楽しんできた怠惰な生活も...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...罪深い怠惰な悦楽を追究するためではなく...
久生十蘭 「泡沫の記」
...怠惰な愛を思わせた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...従って怠惰な消費者のかくも大きな一団を養う英蘭(イングランド)の能力は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...怠惰なところも大それた虚栄心をも正直のところ多分にもっていた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...怠惰な片手に引摺られて張った乳...
横光利一 「上海」
...怠惰な者を打つ鞭がにぎられてゐた...
吉川英治 「折々の記」
...怠惰な者の真の富と収入とは...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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