...然り基督教は多くの仏教徒の今日為すがごとく済世(さいせい)を怠りつつ自己の蓄財に汲々たるを奨励せざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...これに凝って家業を怠り...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...それらの通信も怠り勝ちではなかったろうかとも思う...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...萬遺漏無き注視の眼を向ける事を怠りませんでした...
西尾正 「陳情書」
...病(やまい)はいつか怠りぬ...
福田英子 「妾の半生涯」
...彼は当然この観察を適用すべきであるのに、これを怠り、そしてかかる即刻の人口恢復は異常の出生増加なくしては起り得ないということを忘れ、かつ、かかる破壊源泉に対して国が自己を維持することが出来るのを可能ならしめるためには、出生の総人口に対する比率が他の時代よりも大であることを要するのを、忘れているのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...怠りなく小さい芽を育てて居る蘭の鉢などを眺めながら...
宮本百合子 「餌」
...たとえば蒸汽機関を運転するに油を注(さ)す事を怠りてそれがために器械を消耗せしむる如し...
村井弦斎 「食道楽」
...いかなる悶えと怠りとをもたらさざる?(ルクレティウス)(a)我々の悪は我々の霊魂の中にがんばっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わざと軍務を怠り...
吉川英治 「三国志」
...備えは怠りあるまいが...
吉川英治 「新書太閤記」
...戦備おさおさ怠りなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...三月――警固おさおさ怠りなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...おさおさ怠りないものがあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「敗れたりといえ、きのうまで、領主と仰いでいた地頭を搦(から)め捕り、侵攻の敵軍へ渡すのみか、百姓の業を怠り、利のためこれへ出て、功を争い述べるなど、野人の浅慮(あさはか)といえ、心情悪(にく)むべしじゃ...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼の母につくす様子に少しも怠りがみえないのみか...
吉川英治 「親鸞」
...怠り放題な有様である...
吉川英治 「平の将門」
...怠り無く聖水を振りかけながら...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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