...尤も、差引損にはなつても、何の努力もしないで、從つて何の得るところも無いよりは優つてゐるか知れないが、其處は怠け者だ...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...しかしどっちかというと、彼は怠け者で、いつも博士からこっぴどく叱られていたということです...
海野十三 「人造人間事件」
...怠けていないことの証拠を挙げました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...日雇取達は何の彼のと言っては怠けて遊んだ...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...僕等は唯遊んで居るのを豪(えら)いことの如く思って怠けて居たものである...
「落第」
...机の前で勉強を怠けてすわっていた魂...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...どちらも根が怠け者なので...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...兎も角、どつちが先だか判然しないが、非常な怠け者で、この二つしか書かなかつた...
牧野信一 「あやふやなこと」
...いつもこの鸚鵡のことを「怠け鸚鵡」と叱つて...
牧野信一 「鸚鵡の思ひ出」
...それがいきなり怠けている奴を...
正岡容 「寄席」
...怠け者には病気の元になるような出来事を...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...怠け者で小汚(こぎた)ないが...
室生犀星 「生涯の垣根」
...怠け者や浮浪人に対してと同じように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「そんな怠けようでは...
矢田津世子 「女心拾遺」
...富三郎は怠け者で...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...然しこのように世が泰平で、身命を捧げてはたらく機会のない時代には、その特権は決して望ましいものではない、よほど廉潔の心をかたくし正真のたましいをやしなわぬと、それは世を誤まり人を毒す、したがって武士らしい武士を育てるには、躾ける者も躾けられるものもなまなかなことではむずかしいのだ、いってみればそれは一つのたたかいだ、怠けたい心、自分にとらわれる心、易きに就きたい心をつねに抑制し、絶えず鞭打って鍛えあげなければならぬ、幼ないおまえには苦しいことが多かったろう...
山本周五郎 「日本婦道記」
...うっかり怠けると煙管(きせる)の雁首でぽかり...
山本笑月 「明治世相百話」
...色男ぶった糸びん頭の怠け者が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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