...四その癖と申しますのは、吝嗇で、慳貪で、恥知らずで、怠けもので、強慾で――いやその中でも取分け甚しいのは、横柄で高慢で、何時も本朝第一の繪師と申す事を、鼻の先へぶら下げてゐる事でございませう...
芥川龍之介 「地獄變」
...妄に道徳に屈するものは臆病(おくびょう)ものか怠けものである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...怠け出したら一日主婦(おかみ)に怒鳴られ通しでも平氣なもんだ...
石川啄木 「菊池君」
...僕が怠けていなかったしるしだよ...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...悉く書を信ぜば書なきに如かずといふ怠け者の格言を...
辰野隆 「書狼書豚」
...□「遊ぶ」は「怠ける」ではない...
種田山頭火 「其中日記」
...其頃はちょうど維新の真最中でもあり、十人の同胞中の一番末の子であつて、比較的甘く育てられて、怠け者でもあり、処は田舎でもあり、かた/″\で、十一歳の年に名古屋へ移住したまでは、殆ど何等の規則立つた教育といふものは受けたことが無かつた...
坪内逍遥 「十歳以前に読んだ本」
...「あんたは怠けて出来ないんだし...
中原中也 「耕二のこと」
...小六は友達からそう呑気(のんき)な怠けもののように取り扱われるのを...
夏目漱石 「門」
...そのくせ怠け者が多く...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...どちらも根が怠け者なので...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...さうしてゐる間だけでも怠ける時間を引きのばさうとするのであつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...とうとう――へとへとになったというのではなく、ただ怠けて、いい気持になっているだけなんですが――ペガッサスは翼をたたんで、やわらかい緑の草の上にねそべりました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...怠け者だのをお前はよくお小姓のやうに立たせてゐる...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...ぼくはこんな怠け者だから...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...彼は生れつきのずぬけた怠け者であった...
山本周五郎 「似而非物語」
...もっとずっとひどい怠け者であった...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...馬もすこし厩(うまや)に怠けさせておくと...
吉川英治 「源頼朝」
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