...私は思案する日が多くなった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...思案するまでもなく...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...その時友人のお母さんも発句を作るといって思案するような顔をしていられましたが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...ちょっと思案するように周囲の黒影を見廻したが「では...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...あんたの在所は久留里村だとおいいだったわね」と藤は何か思案するように帯のあいだに手をさしいれました...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...そうして何か思案することありげに廊下を渡って...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこへ行こうと言って思案するよりは……」「何の目的で...
中里介山 「大菩薩峠」
...竜之助はいまさら自分の行手を思案する気にもなる...
中里介山 「大菩薩峠」
...思案するひまも何もなく合金のようにかたく結合されてしまったわけなんです...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...僕も妹の事については随分心を労しているがさて容易に極(き)められん問題さ」と頻(しきり)に思案する如し...
村井弦斎 「食道楽」
...筆の柄を口にくわえて思案する源氏はどこまでも美しかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...老人は別段に思案する様子もなく承諾して...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...一拳を空に挙げるだけでもむだではないと思う」「するとお国許とは別行動でございますか」「そこは折衝の上だ」大助は思案するようにちょっと黙った...
山本周五郎 「新潮記」
...よく思案するがよい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...又一方から見ると作者が創作人物の名前を悠々閑々と思案する……などいう事は今のスピード時代には望まれない事かも知れない...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...「どう思案するも...
吉川英治 「新書太閤記」
...まずは思案するほどな...
吉川英治 「新・水滸伝」
...9 - 8 = 1ドーブレクは何か思案する様な様子で口の中(うち)で呟いていたが...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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