...彼女への思慕が日に日に強くなっている...
...彼の心の中には、故郷への思慕が深く刻まれている...
...彼女はかねてから彼に思慕の念を抱いていた...
...彼の詩は常に深い思慕の念が感じられる...
...彼は思慕に対する情熱で生きている...
...その祖先が一度遭遇(そうぐう)した時代閉塞の状態に対する同感と思慕とによって...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...あの歌は母校への思慕と讃美の情をそゝると同時に...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...藤野先生に対する私の思慕の情が...
太宰治 「惜別」
...理想的なものを思慕する癖がついていた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...彼の青春期は母への思慕(しぼ)で過ぐされたと云ってよい...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...思慕の止(や)みがたい訴えである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...或る未可知のものへの実在的思慕(エロス)に外ならない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...一層及びがたい思慕の郷愁を感じさせる...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...且つそれが皆哀切でやるせないフエミニストの思慕を訴へてゐる...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...白晝(まひる)のかなしい思慕からなにをあだむが追憶したか原始の情緒は雲のやうでむげんにいとしい愛のやうではるかな記憶の彼岸にうかんでとらへどころもありはしない...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...遠国と異郷への青年めいた思慕(しぼ)をめざめさせた姿であった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...われわれの思慕(しぼ)は常に恋愛ならざるを得ないからだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...思慕に満された情緒ではないか...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...ただ一途な思慕と信仰のその念いばかりが繍帳に籠っているとみえた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...思慕の衝動を感じているのかもしれない...
山本周五郎 「季節のない街」
...兄に対するやうな思慕を感じるのであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...愚かな思慕に迷って...
吉川英治 「親鸞」
...永遠の思慕は常に「女々しくはかなき」という言葉で適切に現わされるとは考えられない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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