...金銭の事ゆえ思召す所を憚(はば)かりて黙止たりしが残念の事を仕(つかまつ)りたり」と言うに...
饗庭篁村 「良夜」
...刑罰の軽重の決定もそのお巡りの思召(おぼしめ)し一つに在るのだ...
太宰治 「人間失格」
...御国体立ち難くと思召(おぼしめ)さる」というに過ぎず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...「殿様は江戸の為、公方様の為、下々の為に遊ばされた事だ、――現にこの私(わし)も、御奉行鳥居甲斐守様に利潤の多いのを睨まれて牢にぶち込まれ、非違が無いと解っても容易に許されず、毎日泣いてお上を怨んで居るところを、日頃御恩になった水野の殿様の御声掛りで許され、今日は内々お前に逢わせてやると仰(おっ)しゃって、特別の思召で、此奥庭まで通して頂いたのだ、お豊、殿様はお前の素性も、お前の仕(し)た事も皆(み)んな御存じなのだよ、そればかりではない――」「…………」惣兵衛は驚き呆れる娘の手から太刀を奪い取って鞘に納め乍ら、一生懸命に斯(こ)う続けるのでした...
野村胡堂 「礫心中」
...おさめになったあとで帝は恐ろしく思召(おぼしめ)した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どんな罪も許すに余りあるように思召されて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「ふがいなく思召すでしょうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ただ今からは私を睦(むつ)まじい者と思召(おぼしめ)してくださいましたら幸(しあわ)せです」と源氏は言ってから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こう決めたことはとどめても思い返す性質でないことを御承知の宮はただ残念に思召すばかりであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...つれづれをあるいは慰められるかもしれないと思召すのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恋しくてならず思召す心の慰めに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...心がかりに堪えぬように思召して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...結婚してすぐに良人(おっと)の家へはいるのはどんなものであろうと不安に思召されるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お詣(まい)りがおできになれなくなりましたことで残念に思召(おぼしめ)すのでございましたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...飽き足らぬ悲しいことに宮は思召した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...同刻御自身の思召(おぼしめし)にて馬喰町へ御出被成候方宜敷(おんいでなされそろかたよろしく)候様存じ候...
森鴎外 「渋江抽斎」
...今まで幾度となく戦っては彼らに負けていたのも思召しであったろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もどかしくも思召され...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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