...そして自分のからだがずっと高まってやがてまた落ちて行くなと思わしいころに...
有島武郎 「或る女」
...その代わりにそこには悩ましく物思わしい張りを加えていた...
有島武郎 「或る女」
...ほうほうと間遠(まどお)に単調に同じ木の枝と思わしい所から聞こえていた...
有島武郎 「或る女」
...なかなか思わしい報告が入って来ない...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...どうも思わしい仕官の口がないから...
田中貢太郎 「水面に浮んだ女」
...どうも思わしいところがなく...
近松秋江 「黒髪」
...思わしい事もないので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...此十日余思わしい日の目も見ず...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そのうちだんだんに物思わしい氣分に沈むようになり...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...あまり思わしいものでなく...
豊島与志雄 「旅だち」
...思わしい就職口もなくて困っているので...
豊島与志雄 「未亡人」
...私は就職口も思わしいものがないところから...
豊島与志雄 「紫の壜」
...――私の思わしい就職口もなかなか見つからないだろうということ...
豊島与志雄 「紫の壜」
...その日その日に忘られて行くわけもない物思わしい心持が...
永井荷風 「雪の日」
...そこでも思わしいものを発見し得なかったと覚しく...
中里介山 「大菩薩峠」
...ある穏かな物思わしい気分にひたり切っていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...物思わしいふうは他からもうかがわれて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...常に物思わしいふうが見える...
吉川英治 「三国志」
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