例文・使い方一覧でみる「思ふ」の意味

...誰が起きてゐるのかしらとも思ふ... 誰が起きてゐるのかしらとも思ふの読み方
芥川龍之介「霜夜」

...言はうと思ふこともつい人の前では言へなかつたりする樣になつてゐたんですが……實に不思議です...
石川啄木「鳥影」

...夫れから転じたものと思ふ... 夫れから転じたものと思ふの読み方
京山人百樹刪定「北越雪譜」

...君は矢張り貧乏で戦つてた方がいいやうに思ふが――」「さうか... 君は矢張り貧乏で戦つてた方がいいやうに思ふが――」「さうかの読み方
薄田泣菫「茶話」

...さう思ふと憂鬱な気持になつて来た... さう思ふと憂鬱な気持になつて来たの読み方
田中貢太郎「蟇の血」

...あんなにゐるんだもの』こんなことを言つてゐると思ふと... あんなにゐるんだもの』こんなことを言つてゐると思ふとの読み方
田山花袋「道綱の母」

...「俺は第二の奴（やつ）だと思ふ」とも一人の盗賊がいひました... 「俺は第二の奴だと思ふ」とも一人の盗賊がいひましたの読み方
豊島与志雄「エミリアンの旅」

...江戸的デカダンス思想の最後の究極点を示してゐる事を面白く思ふのである...
永井荷風「虫干」

...自力をだけ恃むのではどうしても根無草だと思ふのだ... 自力をだけ恃むのではどうしても根無草だと思ふのだの読み方
中原中也「詩壇への願ひ」

...――よくもかう素知らぬ顏が出來たものだと思ふほど... ――よくもかう素知らぬ顏が出來たものだと思ふほどの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...心で思ふまいとすることが頭の中へ潜りこむつてえのは？　うつ... 心で思ふまいとすることが頭の中へ潜りこむつてえのは？　うつの読み方
ニコライ・ゴーゴリ　Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳「ディカーニカ近郷夜話　後篇」

...隈なく戸あけが旨いと思ふ... 隈なく戸あけが旨いと思ふの読み方
平野萬里「晶子鑑賞」

...さうかと思ふと、平生は泥棒でも詐欺（さぎ）でもしさうな奴が、碁将棋盤に向くとまるで人が変つてしまふて、君子かと思ふやうな事をやる... さうかと思ふと、平生は泥棒でも詐欺でもしさうな奴が、碁将棋盤に向くとまるで人が変つてしまふて、君子かと思ふやうな事をやるの読み方
正岡子規「病牀六尺」

...方角も分らない東京へ行つてマゴマゴすると思ふと心細くなるだらう...
正宗白鳥「入江のほとり」

...その研究は現代において特に重要な意味をもつてゐるのではないかと思ふ...
三木清「哲學はどう學んでゆくか」

...歌舞伎座の「沈鐘」を見に行かうと思ふが身體（からだ）に故障が起らなければ一緒に行かないかと誘つてくれた... 歌舞伎座の「沈鐘」を見に行かうと思ふが身體に故障が起らなければ一緒に行かないかと誘つてくれたの読み方
水上瀧太郎「貝殼追放」

...もう汚らはしいことを□（一字アキ）なくなると思ふの... もう汚らはしいことを□なくなると思ふのの読み方
室生犀星「蒼白き巣窟」

...と思ふと、私の傍を一人二人づつ、旅姿をした男女が通つて、傍目（わきめ）もせずに下つて行く...
吉江孤雁「夢」

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