...牛は思うままに避難し得た...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...その瘢痕は赤く膨(ふく)れて背中よりも五六分隆起して上下左右思うままにピクピクと動くのです...
海野十三 「三人の双生児」
...思うままに振り動かしているような気がします...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...全世界を思うままに動かせ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ただ晩年になっては些細(ささい)の私事までも人に相談せねば断行せぬような傾きのあったのは一つは病重く自分の体でありながら思うままにならぬ所もあり...
高浜虚子 「子規居士と余」
...縦(よ)し俳句に於て思うままに望を遂げたりともそは余の大望の殆ど無窮大なるに比して僅かに零(ゼロ)を値するのみ...
高浜虚子 「子規居士と余」
...子供のないさびしい人や自分の思うままになる愛撫(あいぶ)の対象を人間界に見失った老人などがひたすらに猫(ねこ)をかわいがり...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...まったく思うままにどうにでもできますぜ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そんな場合に歴史小説家としての空想は作者の思うままに発揮されていいのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...まるで自分の手で思うままにさすっているようだ...
永井隆 「この子を残して」
...思うままに一浴を試みていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...力ずくでも金ずくでも思うままにはならず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...思うままに仕事が出来なかったから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そしてまるで自分をその物語りの中に投げ込んで思うままに涙を流す事を楽しむんです...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...軍バツや財バツが国民大衆を自分たちの思うままにおさえつけ...
三好十郎 「その人を知らず」
...思うままに語りあうことができる...
山本周五郎 「山彦乙女」
...これから思うままに政をうごかしたが...
吉川英治 「三国志」
...思うままに楽器を鳴らして...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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