...思い立つと我慢が出来ない性分で...
梅崎春生 「狂い凧」
...僕はいつでもそうであるが、思い立つと、一刻も早くその用事をすましてしまわなければ気がすまぬのである...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...人が帰れと言う時にはなかなか戻って来んで思い立つとまた慌(あわただ)しい帰り方をして来たものだな」私は兄の顔を眺めていたが...
橘外男 「逗子物語」
...しかし思い立つと留めて留まらぬ道庵ではある...
中里介山 「大菩薩峠」
...影ならずば?――時にはむらむらと起る一念に窓際に馳(か)けよりて思うさま鏡の外(ほか)なる世を見んと思い立つ事もある...
夏目漱石 「薤露行」
...思い立つともう階下(した)へ降りて...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...一たん思い立つと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何故さっき汽車のなかで思い立つと...
堀辰雄 「菜穂子」
...思い立つ日が吉日であった...
本庄陸男 「石狩川」
...お初に酌をさせに下りて来ようと思い立つまで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...各さては彼我を殺すつもりと気色立ったが獅心中に虎は我より弱きに我を殺さんと思い立つとは不思議だ...
南方熊楠 「十二支考」
...早(はや)りっ気で思い立つと足元から火の燃えだした様にせかせか仕(し)だす癖が有るので始めの一週間ばかりはもうすっかりそれに気を奪われて居た...
宮本百合子 「秋毛」
...なぐったり蹴ったりして殺した下士官広瀬に復讐を思い立つが...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...それから、東京であちこちと二カ月ばかり過して、又思い立つて、ここへ來たわけです...
三好十郎 「肌の匂い」
...思い立つ時にすぐに訪(たず)ねて来るようなこともできないのですが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私はこの計画を思い立つのだと考えても...
夢野久作 「一足お先に」
...またかかることも思い立つまい」「さ...
吉川英治 「新書太閤記」
...真面目な人物がよく思い立つことである...
吉川英治 「平の将門」
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