...一杯機嫌になったらしい小作人たちが挨拶を残して思い思いに帰ってゆく気配が事務所の方でしていた...
有島武郎 「親子」
...太鼓など思い思いに打鳴らして...
太宰治 「惜別」
...ホテルの前の雪を思い思いに踏み固めてみて...
谷譲次 「踊る地平線」
...単に人心が定まらずに思い思いにフラフラ動揺しているということではない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...思い思いに逃げ出して行ってしまいました...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...台の上の白骨(はっこつ)を思い思いに拾っては...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...思い思いに須子のあたりに集結していた...
長谷健 「天草の春」
...さまざまな人間が別々な場所で思い思いに書いた筆録を...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...やはり思い思いに扮装している...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...私の前に来て思い思いにうなだれた...
夢野久作 「暗黒公使」
...伝令はまた思い思いに背の百足旗を翻(ひるがえ)して走り去った...
吉川英治 「上杉謙信」
...奥の上がりがまちに思い思いに腰をすえて...
吉川英治 「江戸三国志」
...武族みな思い思いに...
吉川英治 「私本太平記」
...「はや、ご用意ぞ」と、知った人々は、思い思いに、坐り直した...
吉川英治 「私本太平記」
...思い思いに頂(いただき)の根本中堂をさして上ってゆく法師たちの影が...
吉川英治 「親鸞」
...山岳方面など――思い思いに捜索に向った...
吉川英治 「平の将門」
...なおそこらの岩へ思い思いに腰をかけた...
吉川英治 「源頼朝」
...思い思いに小舟へかくれた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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