...思い思いの叫声は...
泉鏡花 「海城発電」
...思い思いの不潔な服装...
林不忘 「安重根」
...高慢な感情の機械動物がすっかりお化粧を済まして思い思いの媚態(コケトリイ)を凝らしていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...思い思いにひかれていた...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...思い思いに意匠を凝(こ)らした温泉場の広告絵を眺めながら...
夏目漱石 「明暗」
...席次不同に思い思いの座を占めてはいるが...
夏目漱石 「門」
...思い思いに帰って行った...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...それぞれ思い思いに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それぞれが思い思いの判断選択によってその立場を決したからだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...思い思いに金属の椅子を壁ぎわにならべている...
山川方夫 「演技の果て」
...今にも妾を殺すのじゃないか知らんと思い思い...
夢野久作 「支那米の袋」
...同解放治療場内には平常の通り十名の患者が散在して各自思い思いの狂態を演じつつあったが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...思い思いに別れて一時身をかくすこととなった...
吉川英治 「三国志」
...そのほかの将卒もみな思い思いに分散した...
吉川英治 「新書太閤記」
...思い思いな口から逃散(ちょうさん)し出した...
吉川英治 「新書太閤記」
...が、櫛はおろか、自分たちの露命をつなぐ、何物すらなくなってしまうと、彼らは、最後の手段として、小屋を捨て、郷を捨て、一家離散して、思い思いに、自分の身を、奴隷に、落した...
吉川英治 「平の将門」
...送りの灯は思い思いに帰っていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...寝場所をもとめて中庭を思い思いに散っていった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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