...思い切ったように云ったそうです...
芥川龍之介 「捨児」
...独断で思い切った大金を投げ出し得るものでなければ...
石原莞爾 「最終戦争論」
...どっちを先にやったのかは知らないが……」「思い切った結論じゃないの...
海野十三 「俘囚」
...この質問にあって、明智は一刹那困惑の表情を示したが、思い切った様に、ズバリと云ってのけた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...あれなんかも実に思い切ったことをどんどんきいているね...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...彼を思い切った極端に駆(か)り去るほどに...
夏目漱石 「門」
...自分が世話になる見込のないと思い切った人の利害には極めて無頓着である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...とても思い切った奮発だったのに...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...実に思い切った酷法と謂わなければならぬ...
穂積陳重 「法窓夜話」
...……」それから彼は漸っと思い切ったように露台に出て行った...
堀辰雄 「菜穂子」
...それから世にも思い切った鳥打帽とを着けている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...随分思い切ったことを考えるもの――お初は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...思い切ったというように...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...そこがまた妙な関係で西村さんとしては思い切ったことができない事情(わけ)があって...
森下雨村 「五階の窓」
...何故(なぜ)思い切ったかっていうと...
夢野久作 「死後の恋」
...信長がよほど思い切ったことをやるだろうと噂し合った...
和辻哲郎 「鎖国」
...そういう思い切ったクーデターを秀吉はクエリヨ謁見の数カ月後に断行したのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...思い切った単純や偏執の美に通じはしないか...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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