...ほんとうに思いやるのもあわれなほどでしょう...
有島武郎 「燕と王子」
...そして他人の感情を思いやること」の深さに触れ...
石川欣一 「比島投降記」
...そのことを思いやると...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...思いやると、この放蕩(ほうとう)おやじでも実があって、可哀そうだ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...どろぼうが被害者の身の上を思いやるみたいなもので...
太宰治 「斜陽」
...もはや他人の身の上まで思いやるような...
太宰治 「列車」
...でも乗ってる人を思いやる人はなお悲しいわ!」「なあに」と武男は茶をすすり果てて風月の唐饅頭(とうまんじゅう)二つ三つ一息に平らげながら「なあに...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...お松を思いやる心が痛切になりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その一人の男の姿が見えなくなると、御自分が提灯をさげて探しに出て行かねばならないような、今の御有様は、思いやると、おいとしいような心持に堪えられない...
中里介山 「大菩薩峠」
...と思いやる途端に...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんな遠い旅空にある父の事を思いやるだけでさえ気がかりでならないのに...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...女としてとき子の心を思いやる峯子の気持は真摯なものを加えた...
「今朝の雪」
...丈夫な人が病きの人を思いやる時は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あの山道を通るいろいろの動きをまざまざと思いやると尽きぬ感興があります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...実の親が子を思いやる言葉だった...
山本周五郎 「いさましい話」
...この未亡人の心情を思いやるだけでも...
吉川英治 「押入れ随筆」
...二夫人の心を思いやると...
吉川英治 「三国志」
...――ということなど思いやると...
吉川英治 「随筆 新平家」
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