...部下に対する思いやりのないエゴイストとして...
梅崎春生 「狂い凧」
...思いやりのこもった微笑を口元に浮べて...
太宰治 「ろまん燈籠」
...春琴女は甘(あま)やかされて育ったために驕慢(きょうまん)なところはあったけれども言語動作が愛嬌(あいきょう)に富み目下の者への思いやりが深く加うるに至って花やかな陽気な性質であったから...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...人間としてふとしたとき自他への思いやりとしてさしのべられざるを得ぬ優しい手の中へのせい一ぱいの贈り物である...
峠三吉 「原爆詩集」
...思いやりのある彼女の手であった...
徳田秋声 「仮装人物」
...長い間親知らずで放って置いた大切な息子へ気の毒であったり済まなかったりする気持が一方恭への態度をより丁寧に思いやり深くさせた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...どれだけの精神の包括力や堅忍や洞察や自分への思いやりが裏づけられているかということを感じずにはいられなかった...
「今朝の雪」
...思いやりの深い心を持って居るんです...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...私はあなたが周囲に対してもっていらっしゃる思いやり深さやさしさを殆ど驚く程ですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いろいろの瞬間を思いやります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...と思いやりについて云われているところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...真実の同感や思いやりや期待をもっていてくれるものが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...暖かい思いやりのある人扱いに敬服して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...光尚も思慮ある大名ではあったが、まだ物馴(ものな)れぬときのことで、弥一右衛門や嫡子権兵衛と懇意でないために、思いやりがなく、自分の手元に使って馴染(なじ)みのある市太夫がために加増になるというところに目をつけて、外記の言を用いたのである...
森鴎外 「阿部一族」
...それを自分への思いやりの不足だとして立腹した...
山川方夫 「愛のごとく」
...思いやりのふかい性分で...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...気丈にさせようとする思いやりにほかならなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...丈夫な自分にはつい思いやりが足らなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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