...古藤はさすがに怜(さか)しく...
有島武郎 「或る女」
...怜悧な婆やが宅に居ないものは...
薄田泣菫 「茶話」
...葦笛を發明するほどの怜悧明朗の神であるが...
太宰治 「諸君の位置」
...怜悧(りこう)な小犬は二人の出て行く物音に樣子を覺(さと)つて...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...夜中警報でもある時は吾体を雨戸にぶちつけて家の人に知らす程怜悧の犬であった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...しかも怜悧(りこう)に...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...けれども彼らはなんという怜悧(れいり)な民衆でしょう! 善良な心と強健な肉体とに救われている凡庸な民衆はいくらもあります...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...怜悧な者の飼ってる猫と同じ眼つきではない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...怜悧な頭の余裕からであった...
豊島与志雄 「反抗」
...田舎の人としては品のいゝ怜悧相な人であつた...
長塚節 「隣室の客」
...少しここで休まして下さいって」小供は怜悧(りこう)そうな眼に笑(わら)いを漲(みなぎ)らして...
夏目漱石 「こころ」
...あんな怜悧な方は滅多(めった)に見た事がない...
夏目漱石 「明暗」
...百三十三怜俐(れいり)な性分に似合わず夫人対お延の関係は津田によく呑(の)み込めていなかった...
夏目漱石 「明暗」
...怜悧(れいり)なる証拠である」といわれ...
新渡戸稲造 「自警録」
...これが前にもいった怜悧(れいり)なことと気弱なこととが結(むす)びつく理由であろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...空二さんのやうに怜悧なお方がありました...
原民喜 「雲雀病院」
...怜礼登毛(あわれとも)...
南方熊楠 「十二支考」
...彼女の綺麗で怜悧な水色の横目でナースチャの喋べくるのを眺めながら...
「赤い貨車」
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