...それに清六があまり怜悧(りこう)でなく丹精でもない...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...鞠(まり)という小柄で怜悧(れいり)な二十一歳の召使いと二人住んでいるだけで...
太宰治 「新釈諸国噺」
...照の性質は布施とよせ夫人(照の生れぬ前から母の親友)が葬式の時に履歴に『怜悧...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...怜悧(さと)き浪子の目をのがれず...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...皆卑小な浅薄な小怜悧なものか...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...愛想がよく怜悧(れいり)で単純でいつも人の世話をしたがってる彼女は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...黒い怜悧(れいり)な打ち解けたごくやさしい近視の眼...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして彼のほうからもち出す怜悧(れいり)な質問は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一寸文学をも弄べるだけの怜悧な才能と...
豊島与志雄 「小説中の女」
...磨(みが)きをかけた怜悧(れいり)な快男子で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...けれど怜悧(れいり)な彼等は...
中里介山 「大菩薩峠」
...此の島の最後の娘も或ひは素晴らしく美しく怜悧な子(勿論島民の標準に於てではあるが)ではあるまいかと...
中島敦 「環礁」
...あまりに怜俐(りこう)過ぎた...
夏目漱石 「明暗」
...八重歯のある――そう言った怜悧(れいり)で清純な少女と想像して見て下さい...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...怜悧(れいり)な...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...怜悧(れいり)で気骨のあるらしい品とをあらせて...
森鴎外 「椙原品」
...恐らく最も怜悧(れいり)な処置は...
柳宗悦 「工藝の道」
...その強い眼の美しさは怜悧と我ままと大膽と媚弄と僞瞞と情慾と巧利的な果斷とさうして間もなく數人の愛人を同時に巧に操縱するであらうと思はれるある不純な光りの萌芽を潛めてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
便利!手書き漢字入力検索