...古藤はさすがに怜(さか)しく...
有島武郎 「或る女」
...怜悧(りこう)な坊さんは最初からそれをのぞんでゐたのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...併し嬢様は滅法お怜悧(りこう)だから子...
内田魯庵 「犬物語」
...生出(せいしゅつ)する処の児輩(こら)は却て健康と怜悧(れいり)たるが如し...
関寛 「関牧塲創業記事」
...葦笛を發明するほどの怜悧明朗の神であるが...
太宰治 「諸君の位置」
...――商売にかけては経験のある叔父よりも怜悧であった...
小泉八雲 田部隆次訳 「生霊」
...私供の十歳よりはずっと怜悧であると思ふ...
坪内逍遥 「十歳以前に読んだ本」
...シュトラウスは他の人々よりも怜悧(れいり)で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼らはもとより怜悧(れいり)であって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の怜悧(れいり)な眼や微笑や繊細な物腰や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...怜悧(れいり)そうな長いその手...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それが田原さんを尊敬し心服している怜悧なる良助にも在った...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...さもなければ怜悧(りこう)な鮭(さけ)が澱(よど)みに隱(かく)れて動(うご)かぬ白晝(ひる)の間(あひだ)のみぐつたりと疲(つか)れた身體(からだ)に僅(わづか)に一睡(すい)を偸(ぬす)むに過(す)ぎないので...
長塚節 「土」
...ひよつとしたら怜悧にさへ見えるかも知れない...
中原中也 「我が生活」
...怜悧(れいり)なる証拠である」といわれ...
新渡戸稲造 「自警録」
...それとも源次が皆(みんな)の思っているよりもズット怜悧(りこう)な人間であったせいであろうか...
夢野久作 「斜坑」
...浄瑠璃の老婆は怜悧にすぐ話を外に反らすのだった...
横光利一 「旅愁」
...彼等は直ぐにその顏のやうに心もすが/\してゐるこの怜悧な娘とどういふ物言ひをすべきかを知つた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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