...人の目にかからぬ木立の間を索めて身に受けた創(きず)を調べ、この寂しい処で、人を怖れる心と、人を憎む心とを養うより外はない...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...私のそれと明らかに意識する事を怖れる...
石川啄木 「不穩」
...それでお角を怖れるのみではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友は猿を怖れるのではありませんでしたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...この子の怖れるものは人間のほかにはないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...若しくは裸にされる事を何よりも怖れると云ふ...
南部修太郎 「現代作家に対する批判と要求」
...何も怖れる理由のないことをおそれているのだと...
林不忘 「あの顔」
...どんな場所にも怖れることなく...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...彼は最も多く死を怖れる...
平出修 「逆徒」
...圭介はその同じ無言の答を怖れるかのように...
堀辰雄 「菜穂子」
...それのひろがるのを怖れるように吉原は盃を取って差した...
本庄陸男 「石狩川」
...――吹雪を怖れる伝統の血を持たぬのに...
牧野信一 「鬼の門」
...一つのダミも線からはみ出すことを怖れる...
柳宗悦 「北九州の窯」
...幕府の忌諱を怖れる要はない...
山本周五郎 「菊屋敷」
...孔明を恐れるのですか」「怖るべき者には怖れる...
吉川英治 「三国志」
...赤松勢も怖れるに足らず...
吉川英治 「私本太平記」
...万一のばあいを怖れるからだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...老公の眼底にすら何か予感を怖れるかのような光がみえた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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