...「今日はお母さんは……お留守ですか」「診察に出かけました……よろしくと申していました」正しい心がけで……おぬいは怖れることは露ほどもないと心を落ちつけた...
有島武郎 「星座」
...よしや打たれてもこの人たちに立てることが出来ぬようになったのを怖れるのだ...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...「怖れることはない...
田中貢太郎 「柳毅伝」
...そしてさういふ醜い光景を見るのを怖れるやうにして...
田山録弥 「脱却の工夫」
...そうして彼らがいわゆる外来思想を怖れるのは...
津田左右吉 「陳言套語」
...自己を語ること、自己に関心を持つこと、自己を示すことを、怖れるとは...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...少々お伺い致したいものでございますがねえ」なんらの怖れることと...
中里介山 「大菩薩峠」
...深くそのことに触れるのを怖れるものの如く...
中里介山 「大菩薩峠」
...人が死を怖れるのもこれと同じもので...
新渡戸稲造 「「死」の問題に対して」
...その落第を怖れる唯一の原因だつたから...
牧野信一 「明るく・暗く」
...一つはヒョータン池と称(い)つたと思ふ……それから」と滝は余り詳細を訊ねられるのを怖れるかのやうに指先きの方向を転じた...
牧野信一 「籔のほとり」
...彼等は漏洩を怖れると...
槇村浩 「我々は牢獄で何をなすべきか」
...涙ッて奴なんだろうな」六二人は顔を見合せるのを怖れるように見えた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ぎょろりとした眼に人を怖れる容子もなく私の真向(まっこう)から視線をあびせてかかり...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...何怖れるほどなものがありましょう」「あははは...
吉川英治 「三国志」
...苦諫(くかん)を怖れるは忠臣の道でない...
吉川英治 「新書太閤記」
...己れの短を怖れる気風に乏しかった所以(ゆえん)もある...
吉川英治 「新書太閤記」
...盗賊を怖れるからこそ隠すのでもあろうが...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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