...「今日はお母さんは……お留守ですか」「診察に出かけました……よろしくと申していました」正しい心がけで……おぬいは怖れることは露ほどもないと心を落ちつけた...
有島武郎 「星座」
...ところがおぬいさんはその言葉にすら怖れる様子は見せなかった...
有島武郎 「星座」
...人も怖れる西比利亜(シベリア)の荒野を共産党の汽車で横断しようというのだから...
谷譲次 「踊る地平線」
...それほど怖れる弱味がどこにあるか...
中里介山 「大菩薩峠」
...深くそのことに触れるのを怖れるものの如く...
中里介山 「大菩薩峠」
...妻は震駭(しんがい)のあとの発熱を怖れるように愁(うれ)い沈んでいた...
原民喜 「冬日記」
...その位彼だつて怖れることもなかつたが...
牧野信一 「小川の流れ」
...他人の異様な顔貌を怖れるやうな美しい臆病な身分の人達が...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...がこの怪物鶏を怖れるからとて...
南方熊楠 「十二支考」
...不当に自分を怖れる若宮の狼狽をとめにでも来るように入って来る)浮山 須永君!須永 どうか...
三好十郎 「冒した者」
...人目を怖れる密(ひそ)かな途中だ...
吉川英治 「黒田如水」
...長途遠来の荊州軍など何の怖れるほどのことがあろう...
吉川英治 「三国志」
...気の立っているそれらの人々の耳を怖れるように...
吉川英治 「新書太閤記」
...明日を怖れる所以(ゆえん)でもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...老公の眼底にすら何か予感を怖れるかのような光がみえた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...お甲へ手を出すことを怖れるように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...何を怖れることがあろうぞ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...怖れるかと申しまして...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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