...分っているから怖いのだよ」「これを先方の申出通り送ってやる訳には行かぬのですか」「俺はね...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...さういふ芥川を僕は怖いとは思はなかつた...
小穴隆一 「二つの繪」
...何だか怖いような気がして容易に出る気にはなれなかった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...怖い者ではござらぬよ」馬子は提灯をさしつけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな怖い顔をして...
中里介山 「大菩薩峠」
...世に馬鹿ほど怖いものはないとはよく言った...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうとも、そうとも、与八の言うことと、二宮尊徳の言うことは間違いはないぞ、饑饉は怖いぞ、用心して五穀を貯えろよ、草根木皮は食うなよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんな怖い眼をしたつて」「一緒に逃げた筈のお組は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...怖い下女に見張られ乍ら逃げもならずに小さくなつて居るのを見付け出したのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は怖い、どうかしたら殺されるかも知れません――てなことを言ふんです」「何が怖いんだ」「それを聽かうとすると、道化の權八が、舞臺に穴があくからと、大變な見幕で搜しに來ましたよ」「――」「ちよいと行つて見ませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五人の若くて綺麗な娘が、声を揃えて――いらっしゃい――と来る」「お前の塩辛声じゃ、若くて綺麗な娘とは聞えない」「今日は一々ケチをつけますね、親分は」「果し眼になると、お前でも怖いよ、――それから何(ど)うしたんだ」「女の子はお半、お房(ふさ)、お六、お萩(はぎ)、祭(まつり)――こいつは年の順ですが、二十一から十七まで、それにお女将(かみ)のお余野(よの)が入るんだから、その賑やかさということは」「で?」仔細ありそうな話、平次は先を促しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その何んにも無いのが怖いんですって」「?」平次はヒョイと顔を挙げました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ベナが見落とさなかったのは召使いの平然とした怖い顔だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...親父だつて別に怖いことはない筈だが...
牧野信一 「親孝行」
...だが俺だつて怖いので...
牧野信一 「素書」
...ちょっと怖いんだ」わたくしは息をひそめた...
山本周五郎 「やぶからし」
...僕は……」「チットモ怖いことないわ...
夢野久作 「二重心臓」
...刃物に持たれている人間は怖い...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??