...その人は眞の人を怒らせるやうな惡口を一つも胸に蓄へてゐない人である...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...兄たちを怒らせるのではあるまいかという卑屈(ひくつ)な不安で一ぱいだった...
太宰治 「故郷」
...最初出来るだけ牛を怒らせる役―― Veronica ――の若手が五人...
谷譲次 「踊る地平線」
...私は敏子を怒らせるのが少し面白くなって来たので...
谷崎潤一郎 「鍵」
...アラビアでは「ひどく怒らせる」が ghza である...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...彼らをますます怒らせるためにクリストフの味方をした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...妙な所で肩を持つ……」「そんなに怒らせるやうなことを言やあしないわ……」「ふん...
中原中也 「分らないもの」
...代助は父を怒らせる気は少しもなかったのである...
夏目漱石 「それから」
...今お秀さんを怒らせるのが得策だとは思ってやしまい」「そりゃ当り前だよ...
夏目漱石 「明暗」
...第一お秀さんを怒らせる法はないよ...
夏目漱石 「明暗」
...ところがこれが人を怒らせるのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...こんな目に逢うためにわざわざ帰ってきたのかと思うと」「あれ等は怒らせるつもりで言っているんだから...
久生十蘭 「ノア」
...もしこれ以上俺を怒らせると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...人間を怒らせることすら結果は相当に恐ろしいのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「あたしあんたを怒らせるつもりはないわ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「では彼を怒らせるな」――そういたします...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...関羽を怒らせるに充分だった...
吉川英治 「三国志」
...彼の肩を怒らせるのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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