...彼の不真面目な態度に私は忿怒を感じた...
...彼女は私の怒りに対して忿怒していた...
...忿怒が収まり、冷静な判断ができるようになった...
...彼は憤怒と忿怒をごちゃ混ぜにして使ってしまった...
...忿怒に駆られて冷静さを失うことは避けた方がよい...
...むツと忿怒(ふんぬ)の氣が義雄のあたまにのぼつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...野本氏の忿怒は烈しいものだった...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...ついには忿怒するに至らしむるが...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...忿怒の涙を流しながらどなった...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...たとえ昨日あの烈しい憎悪と忿怒の最中でも...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...少しずつ忿怒(ふんぬ)の消え失せた彼の胸に沁みひろがって来た...
徳田秋声 「爛」
...「貞節なんかよりも、忿怒でしょう...
豊島与志雄 「塩花」
...牧は、その筆に、その血をつけて、一筆を下すたびに「南無、大忿怒明王、法満天破法、十万の眷属(けんぞく)、八万の悪童子、今度の呪法に加護候え」と、呟いたり、口の中でいったりしていた...
直木三十五 「南国太平記」
...煮えくり返るような忿怒(ふんぬ)と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無視された老人らしい忿怒(ふんぬ)のやり場に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは甥(をひ)の千次郎の忿怒と悔恨(かいこん)とに歪(ゆが)む顏だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次をハタと睨んだ眼には容易ならぬ忿怒が燃えます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一人々々槍玉にあげてやるのに」ムラムラと湧く忿怒(ふんぬ)のやり場に困つたらしく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうしてくれよう」三郎兵衛は忿怒と失望にかり立てられて...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...幾度となく忿怒を通り越して生きてきた直吉は...
林芙美子 「瀑布」
...やむをえず、座敷へ戻って腕を拱(こまぬ)いて考えていたが、俺の胸にあったのは、忿怒でもなく、悲哀でもなく、妬忌(とき)の念でもなく、どうして体面を膳おうかというそのことであッた...
久生十蘭 「湖畔」
...忿怒(ふんぬ)と羞恥(しゅうち)とのいりまじった...
山本周五郎 「菊千代抄」
...斬捨てるぞ」蝙也の体を忿怒(ふんぬ)が走った...
山本周五郎 「松林蝙也」
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