...この鬱忿並に主君と同住するといふことが...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...それから今の巡査とに對して押さへてゐた忿怒(ふんぬ)を一緒にして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...むツと忿怒(ふんぬ)の氣が義雄のあたまにのぼつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それは忿怒というよりも寧ろ驚愕(きょうがく)であった...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...そして、低い声で「東方阿(あしゅく)如来、金剛忿怒尊、赤身大力明王、穢迹(えじゃく)忿怒明王、月輪中に、結跏趺坐(けっかふざ)して、円光魏々、悪神を摧滅す...
直木三十五 「南国太平記」
...怒気忿々(どきふんぷん)たる神尾は...
中里介山 「大菩薩峠」
...燃えさかる父親の忿怒は...
野村胡堂 「女記者の役割」
...阿魔(あま)」勝造の忿怒(ふんぬ)の視線を辿ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伊三松の忿怒に歪む顏だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...顔へはサッと忿怒(ふんぬ)の血が上ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不敵な忿懣(ふんまん)が消えると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...忿怒の聲を歇(や)めなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...湧き上がる忿怒(ふんぬ)に燃えるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...やむをえず、座敷へ戻って腕を拱(こまぬ)いて考えていたが、俺の胸にあったのは、忿怒でもなく、悲哀でもなく、妬忌(とき)の念でもなく、どうして体面を膳おうかというそのことであッた...
久生十蘭 「湖畔」
...身顫いの方は忿怒のせいで...
久生十蘭 「魔都」
...七の足は忿怒(ふんぬ)にふるえていた...
吉川英治 「銀河まつり」
...獅子のごとく忿怒(ふんど)して...
吉川英治 「三国志」
...兄の尊氏へたいする忿懣(ふんまん)を抑えきれずにいた...
吉川英治 「私本太平記」
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