...忽ち頭を擧げて我面をまもりたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...忽ち路窮(きわ)まり山聳(そび)えて...
巌谷小波 「こがね丸」
...忽ち『キヤツ』と叫んで...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...忽ち場内のわあつと騒ぎ立ちて...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...千葉六郎大夫胤頼(たねより)それを見て忽ちに発心出家した...
中里介山 「法然行伝」
...花子からは忽ち速達が届く...
中村地平 「悪夢」
...讀んで仕舞つて愈批評をかく段になると忽ち胃に打撃を受けた...
夏目漱石 「「額の男」を讀む」
...忽ち二つの全く相反する見解が現われ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...忽ち一つの考が頭の中に閃いた...
平出修 「逆徒」
...忽ち止つてしまふ...
牧野信一 「読書と生活」
...と忽ち、団九郎、一つコツンと叩かれた...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...今度は忽ち打切ったようにピッタリと静まり返った...
夢野久作 「斜坑」
...忽ち網にひつかかつた...
横瀬夜雨 「べつ甲蜂」
...コロンボでは私の夏服は忽ち見破られた...
横光利一 「欧洲紀行」
...千鶴子とのいきさつなど忽ち遠のいて見えなくなる...
横光利一 「旅愁」
...敵来たらば、願うてもない倖せ、一段、二段の柵まで踏ませず、ただみなごろしを加えてくるるばかりです」宇佐美も甘糟も、忽ち、防禦防戦とのみこんだものらしい...
吉川英治 「上杉謙信」
...まだ但馬守とならない青年宗矩と沢庵とは、忽ち、親しくなって、以来、二人の交友は浅からぬものがあって、小柳生城へも幾度も訪れるうちに、宗矩の父の石舟斎とは息子以上に、(話せるおやじ)と尊敬し、石舟斎もまた、(あの坊主、ものになる)と、許していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分の働きを遺(のこ)して行こうとする者はみんな来い)そういうと忽ち...
吉川英治 「宮本武蔵」
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