...其(そんな)事は従頭(てんで)念頭にない...
石川啄木 「刑余の叔父」
...縁談のことなど全く念頭にないようであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...雪子が昨日の見合いのことなど最早や念頭にないかの如(ごと)く朗かにしているのが有難く...
谷崎潤一郎 「細雪」
...さればそこに多少の疑問はあるけれどもとにかく始め佐助というものの存在はほとんど春琴の念頭にないかのごとくであった少くとも佐助にはそう見えた...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...滋幹のことなど全く念頭にないように見えた...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...ぐらいなことは念頭にない訳でもなかった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...一向念頭にないのだった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...とり落したガラガラがまた手に帰ることなどは念頭にないのだ...
壺井栄 「大根の葉」
...またはすでに落第と事が極(きま)って念頭にないものか...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ポケットの本も念頭にない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...もうまったく寒笑のことなどは念頭にないのである...
山本周五郎 「新潮記」
...彼が念頭にない老画師の姿を...
吉川英治 「人間山水図巻」
...自分が女一匹だということのほかは何一つ念頭にないのだった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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