...凡そ教育と謂ひ智力並びに宗教上のあらゆる修養努力といふもそれを決定する主たる問題として人類の向上を念頭に置く迄は浅薄たるを免かれない...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...かるはずみで礼儀などは念頭におかなかった...
田中貢太郎 「瞳人語」
...存在すること・「存在する」・という概念を念頭に置かねばならぬ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...念頭に刻んでおいて欲しい...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...念頭によみがえって來たりした...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...再びそのことを念頭にしなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そんなことを念頭に置かぬらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...幻にみたという美しい花々のことがふと彼の念頭に浮んだ...
原民喜 「美しき死の岸に」
...飽迄も字づかひなどは念頭に浮べず...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...作者は漱石を狙って「それから」や「こゝろ」を念頭において公荘(くじょう)という人物を一ヶの媒介体として現実諸相を反映させようとしているが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どうか今後もかれを念頭にお置きください」と法皇がお言いになると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...誠意を認めていただくようにするがいいと教えております」「もうこの家などはだれの念頭にも置いていただけないものになっておりますのに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これらの事柄を読者は念頭におかれるがよい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...誰にも平清水(ひらしみず)の事が念頭に浮ぶ...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...念頭に置かぬような主人も多くなった...
柳田國男 「どら猫観察記」
...念頭に置かぬ者の所行である...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...わが念頭に掛かるもの是(こ)れのみ」と...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...朝廷などは念頭にもない者だったとみえる...
吉川英治 「私本太平記」
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