...私の事は始終念頭にあったでございましょう...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...山及び山に登る理由に興味を持つ人々を念頭に置いた」といっているが...
石川欣一 「可愛い山」
...さっき帆村と裁判医の間に取交わした会話を念頭に浮べたので...
海野十三 「地獄の使者」
...だれをも念頭に置かなかった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...雪子が昨日の見合いのことなど最早や念頭にないかの如(ごと)く朗かにしているのが有難く...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それでBを始めその他の人達も長いことその若い女のことを念頭に浮べてゐたといふことがわかつた...
田山録弥 「草道」
...まして芸術家はそういうあやふやな国民性論を念頭にかける必要があるまい...
津田左右吉 「芸術と国民性」
... 230彼は酒食を念頭におくべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼はあの夫妻のことを念頭にも浮かべず...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...十分念頭においていなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もう念頭に置かなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...多くの現代人が享楽的な道徳を奉じ一時的な不完全な物質的事物をのみ念頭にしている中にあって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...然し社交のことの五分の一程も実感的には念頭に来ますまい...
中原中也 「西部通信」
...少しも念頭にはない如く……...
林芙美子 「風媒」
...金銭などを念頭に置いてゐられる場合ぢやないとか……...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...飽迄も字づかひなどは念頭に浮べず...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...もうまったく寒笑のことなどは念頭にないのである...
山本周五郎 「新潮記」
...後世に名を現わすなどということを全然念頭に置いてはいない...
和辻哲郎 「孔子」
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