...それが下旬に歸つたときには既に快いコバルト色に變つて居りました...
江南文三 「佐渡が島から」
...そして快い酔を持つて帰つた...
種田山頭火 「其中日記」
...始めて快いあくびが二つ三つつづけて出る...
寺田寅彦 「病院の夜明けの物音」
...われと我が目を疑ふ程驚喜しポコ/\と快い音をさせながら夢中で折り取つたものであつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...が、絆創膏の後の痒みなどもあって、妻は快いらしい...
外村繁 「日を愛しむ」
...彼には一番快い時間であった...
豊島与志雄 「少年の死」
...そういう首つり台はいつ見ても快いものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...快い睡魔が何時(いつ)となく體を包んで行くのである...
南部修太郎 「猫又先生」
...快いような悲しいような気分に浸って居た...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...という快い感情が彼をとらえた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...茲(ここ)に随分(ずいぶん)心に快いことがある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...大分快いと言はれる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...なんと快いことであろう...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...あの無力な妙に快い憎悪が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...あの妙に快い憎悪かもしれない...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...くもに這われて居る間男は又とないだろうと思われるほどの快い気持になって居た...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...その様を想像すればなかなか快いでしょう? かの子というひとは小さいすこし凸凹のある鏡台の前へぺったり坐って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...とかく耳に快い美辞麗句に魅せられてしまい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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