...尤も彼の遺族たちはこの「仙人」の遺言状を一々忠実には守らなかつたらしい...
芥川龍之介 「仙人」
...僕はただ速記者として忠実に筆記するのみである...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...何かと忠実に手伝ってくれました黄亮(こうりょう)という執事が...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...守武(もりたけ)は忠実に連歌(れんが)を学んでから俳諧を創(はじ)めた...
高浜虚子 「俳句への道」
...新聞を忠実に注意して見るかれのこととて...
田山花袋 「田舎教師」
...「唯物論」は之に反して現実生活の普遍的な大きな利害を最も忠実に纏める処の...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それが気分的であるのはつまりこの一種の大衆的常識を忠実に反映しているからだろう...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...言葉少く而もごく忠実に尽してくれるので...
豊島与志雄 「好意」
...彼の代わりに忠実に母の見送りをすると誓った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたくしにはわかりませぬ」「あなたが忠実に働いてくれればくれるほど済まない...
中里介山 「大菩薩峠」
...最後迄忠実にアピア政府に税金を納めていたのは彼であった...
中島敦 「光と風と夢」
...その薬局から忠実に三日分ずつを貰って之を用いていたわけなのです...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...ダッシュウッド家に忠実に仕えてまいりました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...めっきり気やかましくなった栄蔵に対してお節は実に忠実に親切にした...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...第二夜からの訪問を忠実に続けることが一般の礼儀であるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...特に主君の欠点をよく知っていながらこれに恭(うやうや)しく忠実に仕えた忠臣の光栄を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただ闇雲にそれに忠実になることに自分を賭け...
山川方夫 「非情な男」
...まずまず忠実に勤めてきた者...
吉川英治 「三国志」
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