...反(かえ)って哲学や美学の講義に忠実な学生だったから...
芥川龍之介 「路上」
...我の忠実なる兵卒にして我のために屍(かばね)を戦場に曝(さら)せしものその幾千なるを知らず...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...それは忠実なる造幣局のお役人と同じ考えに等しく...
海野十三 「白銅貨の効用」
...忠実な側の者には後になるまでは知られなかったのである...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...職務に忠実な人とも考えない...
高浜虚子 「丸の内」
...ジョン・バリモアー役の主人公が「おれもそんなに忠実なコンパニオンがほしい」とはなはだ深刻な皮肉を言う場面がある...
寺田寅彦 「破片」
...第四旧自由党たとひ侯を首領として忠実なる服従を誓ふも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一番の不忠実な懶け者であったし...
豊島与志雄 「或る素描」
...ぜひとも生きそして愛するの喜びを鼓吹する強い忠実な友であらんことを!一九二一年一月一日パリーにて ロマン・ローラン...
豊島与志雄 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あたかも主人のものをごまかす不忠実な召使のように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その忠実な婆さんは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...忠実な大英国の技術官で...
中島敦 「光と風と夢」
...そうして普通の人は十が十までこの両端を七分三分(しちぶさんぶ)とか六分四分(ろくぶしぶ)とかに交(ま)ぜ合(あ)わして自己に便宜(べんぎ)なようにまた世間に都合の好いように(すなわち職業に忠実なるように)生活すべく天(てん)から余儀なくされている...
夏目漱石 「思い出す事など」
...霊智に従うことに忠実ならんか...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...親分」ガラッ八はもう忠実な猟犬が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...学術には忠実な人間であるのだ...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...だまつて編輯に従事してゐることも亦諸君に対して忠実なことには違ひないのだ...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...役者はただ過去の様式の忠実な保存者であればよい...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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