...我の忠実なる兵卒にして我のために屍(かばね)を戦場に曝(さら)せしものその幾千なるを知らず...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...すなわち一度は忠実なる門下生となってその上において我等は百尺竿頭(かんとう)に一歩を進める底(てい)の心掛けが肝要なことであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...あなたの一番忠実な息子が?」と大声に苦情を叫びながら...
太宰治 「心の王者」
...この忠実なる支配人の言い分であったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...其後私がどんなに忠実な車掌であるかは...
辰野九紫 「青バスの女」
...しかし考巧忠実な店員に接し掌(たなごころ)をさすように求める品物に関する光明を授けられると悲観が楽観に早変わりをする...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...かの地の裁判所における刑事裁判の忠実な筆記が連載されているのを...
寺田寅彦 「ニュース映画と新聞記事」
...国民はこれほど声明の実行に忠実な政府を見たことはあるまい...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...次第に実際問題に忠実な新聞記事的態度が必要であることを感じて来たことを意味するに他ならない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...其三 山県系統の両派国民協会は既に山県侯の忠実なる政友と為れりと雖も其中固より両派あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...忍耐強いそして忠実な運命の奉仕者であつた...
中沢臨川 「愛は、力は土より」
...可哀相(かわいそう)だのと云う私情は学問に忠実なる吾輩ごときものの口にすべきところでないと平気で云うのだろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そのどちらが赤ん坊の生命の真の要求に忠実なのでしょう...
羽仁もと子 「おさなごを発見せよ」
...私には忠実な召使いが二...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...おのおの両方に忠実なスパイを装(よそお)い...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...忠実なスパイには相違なかった...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...僕はあまりに忠実な亭主でありすぎた...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...ここでも仕事の忠実な品は美しさをも保障しております...
柳宗悦 「手仕事の日本」
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