...いゝ加減な処で考へを止めて置くと云ふやうなことは自分に対して忠実なものには出来ません...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一月号)」
...牢屋へ行かなければならないのでしょうか」忠実な彼女は...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...――同時に忠実な下僕でもあり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...その人の忠実な家来となってどんな忘恩の仕事にでも手を貸そうと云う自分の心を訴える道のないことが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それは画家として最も不忠実なものである...
津田左右吉 「芸術と国民性」
...第一のものは技術乃至自然科学との連帯関係に忠実な文化(イデオロギー)乃至文化概念(イデオロギー概念)であり...
戸坂潤 「辞典」
...忠実なる弟子(でし)らにたいして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...文化初年の江戸に対する忠実なる写生は能(よ)く吾人をしてその希望するが如き都会的情調に触れしむ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...真に沈毅にして、勇敢にして、忠実なる犬は、二人の主というものを知らない...
中里介山 「大菩薩峠」
...これだけの注意をしてこういう忠実な観測を長年月にわたって続けることは...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...その妻子の忠実な保護者となり...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...実は忠実な悴は心配するのさ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...釣りの話になるとあくまでも七郎丸の忠実な弟子だった...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...従順で忠実な性格を求めて選択的な品種改良が行われ...
R. マッケナ R. McKenna The Creative CAT 訳 「愛と月の犬」
...また忠実な良人(おっと)になる日が必ずありますよ」これまではこんな時にも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...忠実なら、裸になっても、持てると思った...
吉川英治 「新書太閤記」
...必ずしも唐風の忠実な保存を意味してはいないのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...従って彼が忠実なる仏祖の模倣者である限り...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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