...或人はこれを自家の忠實なる記録にしようとした...
石川啄木 「硝子窓」
...「むやみと訳しなぐるんだ」といいつつも世間の尋常翻訳と比べてはやはり忠実に原文に従っていた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...牢屋へ行かなければならないのでしょうか」忠実な彼女は...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...悲慘な癩忠者を慰問して頂きたいとの...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...歴史的勲功とか祖国に対する忠勤とかいうものもない...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...沢野忠庵と云ふ転び伴天連(ばてれん)が踏絵を発明した事も事実であり...
長與善郎 「青銅の基督」
...これは原作に忠實も忠實すぎて...
南部修太郎 「文藝作品の映畫化」
...朝倉忠左衛門は頑として頭を振り...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...典型的な忠義者、――と言つた感じの、几帳面(きちやうめん)に、忍從で少し片意地で、そのくせ愛嬌のある――こんなのが飛んだ喰はせ者かも知れないと思つたほど『番頭型(タイプ)』の人間です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕が友人に如何に忠実であるかということは...
浜尾四郎 「正義」
...「儲かるもんか!」川上忠一は眉根をしかめてそれを即座に否定した...
本庄陸男 「白い壁」
...信長の忠臣森蘭丸と握手するのと同じ事のやうに思はれた...
牧野信一 「蘭丸の絵」
...内には民主主義を徹底し外に對してはポツダム宣言の忠實なる實行によつて...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...肥前に似我という忠勇無双の士が居た...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...君のような純忠の士を...
吉川英治 「三国志」
...「信長、信忠の手勢ども、しばし常に返って、虚空(こくう)の声を聞け...
吉川英治 「新書太閤記」
...側を離れずに来た糟糠(そうこう)の忠臣である...
吉川英治 「新書太閤記」
...わしを不忠不孝の坑(あな)に突きおとす気か...
吉川英治 「新・水滸伝」
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