...田川博士の頬(ほお)にはいち早くそれに応ずる物やさしい表情が浮かぼうとしていた...
有島武郎 「或る女」
...人心のこれに赴く事響(ひびき)の物に応ずるが如くである...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...私はただ不可解な微笑でもって応ずるだけなのである...
太宰治 「玩具」
...学校の試験に応ずるような...
太宰治 「火の鳥」
...それに応ずる男の声がする...
近松秋江 「霜凍る宵」
...一も二もなく健斎の招待に応ずることになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その気配を察して飛衛もまた弓を執(と)って相応ずる...
中島敦 「名人伝」
...あるいは一般の人々の要求が燃え上ってそれに専門家が応ずるのが順路であるかという問題に対しては...
中谷宇吉郎 「雪」
...それも響の物に応ずるごとく...
夏目漱石 「坑夫」
...私にはKに応ずる準備も何もなかったのです...
夏目漱石 「こころ」
...後の一歩は前の一歩の趨勢(すうせい)に応ずるような調子で出て行かなければ旨(うま)く行かない...
夏目漱石 「創作家の態度」
...彼らは僕の母の肉薄に応ずる準備としてまえもって僕を疎(うと)んずるような素振(そぶり)を口にも挙動にもけっして示さなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...人間として他の親切に応ずる資格を失なっていらっしゃるというのが私の意味なのです...
夏目漱石 「明暗」
...――清子さんはなぜあなたと結婚なさらなかったんです」今度は津田が響の声に応ずるごとくに答えた...
夏目漱石 「明暗」
...喃(のう)お米」「一月ほど前でございます」お米は響(ひびき)の音に応ずるようでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なんなりと御下命に応ずるというのは...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...新たにこれに応ずる改良を...
柳田国男 「母の手毬歌」
...――彼こそはかならず味方に応ずるであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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