...湊川神社の楠公夫人の像にしろ、宝篋院の楠公夫人と正行の絵にしろ、建仁寺の天人にしても、末代まで残るものであるだけに、相当の日数をかけて微塵隙のないものに仕上げなくてはならぬが、それがいずれも大作ばかりなので、この忙しさでは、なかなか手をつけられそうにない...
上村松園 「楠公夫人」
...まるで火事場のような忙しさの中にきりきり舞をしていた飛行島の乗組員たちは...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...眼の回るような忙しさでした...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...蝶が身のまはりをバタ/\とびまはつてゐたが、読んでゐる雑誌のページに卵を産みつけた、何といふ忙しさ、しかし無理もない、こんなに秋も深うなつたのだから...
種田山頭火 「其中日記」
...商売の忙しさが身を追つて来て...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...その忙しさと申すものは――」喜久治は際限もなく辯じます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...猿は絶えず枝から枝へ忙しさうに飛び廻ってゐる...
原民喜 「閑人」
...ふと僕の掌の近くに一匹の蟻が忙しさうに這つて来た...
原民喜 「心願の国」
...もうこれからの忙しさ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...概して去年のような忙しさはないでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この忙しさは、粗悪なトンネルがくずれないうちに通りぬけて置こうとするような味ですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...スタニスラウスがひどく忙しさうな態度をしてゐる...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...女房としての一日の忙しさを見ていると...
山本周五郎 「さぶ」
...上流家庭に不良が出るわけ東京の社交婦人の忙しさは...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...この忙しさを歓喜していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...筑前どの、おたのみ申す」「よいとも」そこで秀吉は、これから京都の政治所へ出向くのでと、忙しさを告げて、病間を辞した...
吉川英治 「新書太閤記」
...寝る間もない忙しさで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...公務の忙しさにも紛(まぎ)れ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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