...忙しげに供ふる饌(ぜん)に...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...また村の若い人たちに集ってくれるように頼みます」間もなく正造は暇をつげて忙しげに俥に乗った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...此方(こなた)に紅菊(くれなゐぎく)の徽章(きしよう)つけし愛嬌(あいけう)沢山の紳士達の忙しげなるは接待係の外交官なるべし...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...忙しげに醤油や砂糖や炭火の方へ気を配ってる彼のためには...
豊島与志雄 「交遊断片」
...清二は忙しげに正三の部屋の入口に立ちはだかつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...すると順一のひとり忙しげな外出が始り...
原民喜 「壊滅の序曲」
...それから彼女は鋏や布きれを忙しげにとりだしていた...
原民喜 「原爆回想」
...箸を持つ間も畳の上を忙しげに...
原民喜 「災厄の日」
...……急な石段と忙しげな人通りが僕をゆるやかな追憶から切離す...
原民喜 「魔のひととき」
...彼は忙しげに階段を下りて構内の電信取扱所へ行つた...
平出修 「逆徒」
...どこにも忙しげなところはなかつた...
北條民雄 「道化芝居」
...忙しげに往き交う人人の間に...
室生犀星 「幼年時代」
...わたくしも亦忙しげな人々を見て...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...とにかく頭を冷やしながら医者に来て貰った」久造はそこでまた忙しげに汗を拭いた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...足の運びも忙しげに...
吉川英治 「三国志」
...明けるも待ちかねていたように佐女牛(さめうし)の邸は忙しげな物音だった...
吉川英治 「私本太平記」
...そして忙しげに行く騎馬の影があれば...
吉川英治 「私本太平記」
...いちいち、訊いて歩くのもへんだし」と、左顧右眄(さこうべん)、忙しげである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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