...亡夫の忘れ形見の藤野さんを伴れて...
石川啄木 「二筋の血」
...畑柳氏の忘れ形見...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...あの侘しい少年はこの薄命な音楽家の忘れ形見であると知っては...
橘外男 「逗子物語」
...今では亡くなっている私の從姉の忘れ形見でしてね...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ドン・ホワン型のブルジョアが昔の戀人の忘れ形見に愛を感じ...
成瀬無極 「「トンネル」に就いて」
...もう一つ曾ての太政大臣で十一代将軍の徳川家斉――文恭院殿様の忘れ形見に恋をしたのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...真偽のほどはともかく駿河(するが)大納言さま忘れ形見と名のり...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...競爭者でもあつた一色清五郎の忘れ形見...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...競争者でもあった一色清五郎の忘れ形見...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは清兵衞のためには恩も義理もある香具師(やし)仲間の大親分星野屋駒次郎の忘れ形見で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凉庵の忘れ形見でたつた一人殘された娘...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...先生の忘れ形見――多寡(たくわ)が娘一人を目的に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...駿河(するが)大納言忠長樣の忘れ形見だと申しますが――」八五郎も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは先妻の忘れ形見で...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...先代三遊亭円遊の忘れ形見で...
正岡容 「寄席風流」
...男女の習い旅宿の徒然(つれづれ)一夜の忘れ形見なりと見えるが...
南方熊楠 「十二支考」
...若松賤子「忘れ形見」などの作品が現れた...
宮本百合子 「明日咲く花」
...私は奥様のもう一人のほうの乳母の忘れ形見でございましたので...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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