...その名を忘れないやうにしませう...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...私は今でも忘れない...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...御母さんと淋しい他人の家の二階へ行つた娘を御父さんと別れてからあの御母さんの元氣なささうにくらしてゐた事を俺は忘れないだらうあの淋しい人達……幸福でつゝがなくあれ...
千家元麿 「自分は見た」
...それにしてもそんな贅沢をしてよいのかと思ったことを今も忘れないのであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...(ブルジョア)アカデミズムとブルジョア・ジャーナリズムとに於ける――だがこの二つは無論結び付き合うことを忘れない――ブルジョア社会科学に対峙しているのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...主人の家を忘れないやさしいペットをみて...
林芙美子 「美しい犬」
...あなたが寝ているところを見た有様はけっして忘れないでしょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...これだけは忘れないでくれ! それなら私は構わんよ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...とにかく後で忘れないやうに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...当時歌の作り方の分らなかつた初心の私に強い印象を刻みつけた歌であるから今に忘れないものの一つである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...さっきの暴力沙汰は決して忘れない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...その相談のまっただなかへド・エスコバアルが(おれはこの時の間(ま)の悪い印象を決して忘れない)血にそまったハンケチの下から...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...「長く見ないでいても父を忘れないのだね」と言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」「だが、津の国人、どちらかが先にいのちのない日のあることだけは、忘れないでくれ...
室生犀星 「姫たちばな」
...それこそ女たちがこのような場合に決して持ってゆくことを忘れない物であった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それから懐へたたんで入れておいた手拭いで顔をひと撫ですることを忘れない...
矢田津世子 「神楽坂」
...すんなりとした裸体で芽の噴きかかった栗の林の中を疾走してゆくその優美さ――矢代は霙に降り込められつつも立ち去ることが出来なかったその日の夕暮の感動を今も忘れない...
横光利一 「旅愁」
...僕があなたを忘れないようにでしょう」と...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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